毎週日曜に放送中の唐沢寿明主演ドラマ「ナポレオンの村」(TBS系)で、星河市役所の“お調子物もの公務員”馬渕健介を演じる浜野謙太にインタビューを敢行。
8月9日に放送された第3話では、浅井(唐沢)らと一緒に神楽村のレストラン開業プロジェクトに参加する一方、好意寄せるライター・夏美(ホラン千秋)にプロポーズするが振られてしまった馬渕。そんな馬渕を「憎めないやつです」と話す浜野に、演じる上で心掛けていることやドラマの見どころなどを語ってもらった。
――今回の役どころについて教えてください。
演じる馬渕は、浅井を面白くあしらう公務員です。ただ、自分に自信がなくて人生がうまく進まないことで、仕事に対するモチベーションが低いんですよね。そんな馬渕ですが、根はひょうきんで良い人なので憎めないやつだと思います。
――その“憎めないやつ”を演じる上で心掛けていることは?
憎めないと言いつつも、嫌な雰囲気を少し出した方が面白いかなと思ってにやにやすることを心掛けています。はにかむのではなく引きつった笑顔で(笑)。
日本人って自分が「ぐぬぬ!」って心の中で思ったことを、そのまま出さずに笑うことが多いと思うんですよ。なので「苦しいけど笑顔で乗り越えよう!」っていうような前向きな笑いじゃなくて、気持ちが負けているのに強がって笑うような引きつった笑顔を見せるようにしています。実は引きつった笑顔をアドバイスしてくれたのは、衣装さんなんです! 「ハマケン、にやにやした笑顔を忘れているよ!」って(笑)。
これまで演じたことがある憎めないやつと馬渕の大きな違いは、頭の良さだと思うので、そういったところは難しいですね。でも現場にはベテランの役者さんが多くて日々勉強になります!
――Twitterなどを拝見したところ、現場の浜野さんにとても活気を感じました。
共演者の皆さんの素晴らしい演技に圧倒されることが多くて、なるべく現場ではテンションを高くしています。僕、気付くと「唐沢さんやムロ(ツヨシ)さんすげぇなぁ」って言いながら自分の殻に閉じこもってしまう感じなので、そうならないようにテンション上げてベテラン陣の方に混ざるよう心掛けています。
――主演の唐沢さんをはじめとした共演者の印象を教えてください。
唐沢さんのことを慕っていますね(笑)。唐沢さんって自分が過去に芝居中でやってしまった失敗談などを面白おかしく話してくれるんですよ。主演なのに全然気取っていなくて、常に現場を和ませてくれるんです。
“気配り”と“貫禄”を同時に感じることができるって方が初めてで、本当に尊敬できる男性です。僕は脇で面白いことをする役割なので「あんな男になりたいなぁ」って憧れてしまいますよね。
あと、ムロさんも一緒にいると楽しくて勉強になるすごく魅力的な人です。なんであんなにひょうひょうとしていられるんだろうって(笑)。僕はよく「この人物ってどういうキャラなんだろう?」ってせりふに執着し過ぎて、行き詰ってしまうことが多いんですけど、ムロさんはそうではなくて演じることの自由を謳歌(おうか)してるように見える。現場ではカットが掛かると、無理やりにでも2人と話したくて、周りをうろうろしてしまいますね(笑)。
――これまでも演じてきた役と浜野さんがピッタリな印象があるので、せりふに執着していたことに驚きました。
「脚本家さんってすごいなぁ」って思うことが多いから、あまりせりふを変えないんです。脚本は、音楽でいうと楽譜みたいなものだと思うので、どうにか変えずにどこまで自分ができるかやってみようと。でも、最近は少しその考えも変わって、馬渕は結構アレンジしていますけど(笑)。
だんだんといろんな役に挑戦するようになって、ハードル高いなぁと感じる役も多くなりましたが、そこは先輩たちの良さを見て勉強しています!
――季節も夏真っ盛りなので、この夏にやっておきたいことはありますか?
最近、田舎に行く機会が本当に多くて。ドラマの撮影だけでなく、ライブでも行く機会があって、3日連続で茨城に通った時がありました(笑)。田舎に向かう時は「嫌だなぁ」って思うんですけど、着くとテンションがあがってしまうんです!
特に第3話で登場した滝壺レストランのシーン撮影なんてすごく気持ちが良くて。レジャーとして避暑地に行く理由が分かりましたね。プライベートだと、子供が2人生まれてから遠くに行けていないので、旅行にでも行きたいですね。
――家族で行くレジャーも楽しそうですね。
この前、田舎で撮影があった日に、森山緑役の浦島(こうじ)君と一緒に泊まったんです。飲み屋を探そうと思ってさまよっていたら、海岸でキャンプを楽しんでいる人を見掛けて。みんな家族連れだったのでキャンプもやりたいですね!
――今後、役者・浜野謙太として挑戦したい役はありますか?
すごく悪い役がやりたいです。それもすぐにやられる役ではなくて、超がつくほどの悪い役で。馬渕を演じてみて、悪い役って頭が良くないと駄目だと気付いたんです。悪い役が怖かったりすると、作品も盛り上がると思うので挑戦したいです。きっとたくさんオファーが来てると思うんですけど、全て断ってるのかなぁ(笑)。
――最後に、今後の見どころをお願いします。
第4話(8月16日(日)放送)では、神楽村で開催する“婚活イベント”と並行して進む、由香里(麻生久美子)の急展開なストーリーに驚きました! きっと田舎に住んでいる人だけではない人も共感できる内容になると思いますし、さらにその後描かれる展開に僕自身も期待しています。
また、役者陣はびっくりするほど仲良くなっていて、劇中のやりとりが本当にスムーズなんです。それぞれが演じる役のキャラクターを自分の中で確立していることが分かる瞬間がすごく楽しいですし、その部分も視聴者の方に注目してほしいですね。
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