放送から20年、Nスペ「映像の世紀」がよみがえる

NHKでは、'95年に放送した「NHKスペシャル　映像の世紀」全11集のデジタルリマスター版を9月5日(土)からNHK BS1で放送する。

「NHKスペシャル　映像の世紀」は、数ある「NHKスペシャル」の中でも名作との呼び声が高いシリーズで、世界中に保存されている映像記録をNHKが発掘・収集し、再構成したドキュメンタリーシリーズ。20世紀の歴史を動かした瞬間を迫力と臨場感あふれる映像で体感できる。

放送から20年たったいま、最新のデジタルリマスタリング技術で、画質・音質も新たにハイビジョン版として復活。10月から放送予定の「NHKスペシャル　新・映像の世紀」を前にNHK BS1で一挙放送する。

■「NHKスペシャル　映像の世紀」デジタルリマスター版 放送日程

9月5日(土)昼1:00-2:15「第1集　20世紀の幕開け」：王朝国家が終えんを迎える19世紀末から第1次世界大戦までを紹介。1900年のパリ万博やライト兄弟の飛行機発明、ロシア革命のニコライ二世一家の映像などが登場。

9月6日(日)昼1:00-2:15「第2集　大量殺戮の完成」：第一次世界大戦に注目。フィルムには世界初の戦車、空爆、毒ガス兵器などが記録されている。

9月12日(土)昼2:00-3:15「第3集　それはマンハッタンから始まった」：第1次大戦後の戦争景気に沸き、資本主義社会の基本スタイルを形成した1920年代のアメリカをフューチャー。

9月12日(土)昼3:20-4:35「第4集　ヒトラーの野望」：巧みに映像を利用して大衆の心をとらえたナチスが自ら制作した映像を通して、ヒトラーが熱狂的に支持を得た背景や戦術を探る。

9月20日(日)昼2:00-3:15「第5集　世界は地獄を見た」：ナチスによるユダヤ人虐殺やアメリカの原爆投下など、カメラが記録した衝撃映像の数々、「人類の反省」の遺産ともいえる映像を紹介する。

9月20日(日)昼3:20-4:35「第6集　独立の旗の下に」：“インド独立の父”ガンジー、中国を束ねた毛沢東、ベトナム独立の指導者ホーチミンらアジアの指導者たちが持つ苦悩を含め、列強による植民地支配の実情や独立運動の変遷を半世紀にわたって描く。

9月23日(水)昼2:00-3:15「第7集　勝者の世界分割」：第2次大戦後のアメリカやソ連などの大国の思惑によって分断された東西ドイツ、南北朝鮮などの冷戦構造の成り立ちに映像で迫る。

9月23日(水)昼3:20-4:35「第8集　恐怖の中の平和」：ソ連のフルシチョフ書記長が失脚後に録音した｢回想録｣で米ソの攻防をたどり、米ソのミサイル基地爆発事故、アメリカの核実験、韓国駐留米軍を慰問するマリリン・モンローなど冷戦の時代を映像で振り返る。

9月26日(土)昼2:00-3:15「第9集　ベトナムの衝撃～アメリカ社会が揺らぎ始めた～」：ベトナム戦争で価値観が大きく揺らぎ始めたアメリカ社会の変貌とベトナム介入から撤退までの「アメリカ支配の終えん」を描く。

9月27日(日)昼2:00-3:15「第10集　民族の悲劇果てしなく」：20世紀最大の課題といわれる、国家に翻弄(ほんろう)される人々の絶え間ない民族対立の悲劇を伝える。

9月27日(日)昼3:20-4:35「第11集　JAPAN　世界が見た明治・大正・昭和」：外国人のカメラマンが記録した明治末期から昭和20年代までの日本の映像と外国人が記した記録を軸に世界が見つめた「JAPAN」を描く。