「ラブシャ」開幕でSHISHAMOが爽やかなライブ!

2015/08/30 08:02 配信

音楽

Mt.FUJI STAGEに登場したSHISHAMOは、「去年よりも大きなステージに出させてもらってうれしいです。来ていただいた皆さんもありがとうございます!」とコメント

8月28日~30(日)の3日間、山梨・山中湖交流プラザきららにて開催されているロックフェス「SWEET LOVE SHOWER 2015」。ことしも3日間で総勢60組以上のアーティストが白熱のライブを繰り広げている。その中から、28日に行われた初日の模様をリポートする。

'96年にスタートし、ことしで20周年を迎えた同イベント。'07年からは山中湖畔に会場を移し、バックに富士山を望む他にはないシチュエーションで音楽を堪能できることから人気を博している。天気が心配される中での開催となった初日は、予報に反して時折晴れ間ものぞく上々のコンディションで行われた。

Mt.FUJI STAGEで初日のオープニングアクトを務めたのは、Mrs.GREEN APPLE。ことし7月にメジャーデビューしたばかりの彼らだが、ポップながらもアグレッシブな演奏でまっさらなステージを明るく彩っていく。

ボーカル・大森元貴は「緊張して全然眠れなかったけど、人が来てくれて良かったです。こんなに朝早くから僕らもライブすることって無いんですけど、こんなに人いてくれると勘違いしちゃうよね(笑)」と謙虚にコメント。

そして「僕たちは7月8日にメジャーデビューして、こういった舞台に立たせていただくことができました。幸せとは何かをかみしめながら歌いたいと思います」(大森)という言葉に続けて、最後はメジャーデビュー作に収録されている“StaRt”で締めくくった。

最も大きなステージ・LAKE STAGEのトップバッターを務めたのはキュウソネコカミ。本番前のリハーサルの音を聞きつけた観客が駆け出してステージ前にやってくるなど、スタート前から早くもボルテージが高まっている様子。

そうして始まったライブは、CM曲としても話題の“MEGA SHAKE IT!”からスタート。コミカルな歌詞(愚痴?)と性急なディスコパンクで、冒頭からハイテンションで突っ走る彼らに、観客も地面が揺れるほどの熱狂を巻き起こしていく。

ライブ中盤“キャベツ”の演奏後には、「重大発表があるから聞いてくれ。ついにキュウソネコカミ、SPACE SHOWER TVでレギュラー番組を持つことになりました! これで、KANA-BOONや[Alexandros]なんかと肩を並べました。タイトルは、『キュウソネコカミのウェルカムウェルカムどこ噛むね~ん』です!…滑ってるやないか!」とヤマサキセイヤ(Vo/Gt)から発表が。

ところが、即座に「ウソだよ!」とネタ晴らし。続けて「(Twitterで)つぶやいたらアカンよ! この前『ドラゴンボールの主題歌決まった』って(MCでウソを)言って炎上したんですよ!」(ヤマサキ)とまさかの告白をし、観客を笑わせていた。

“DQNになりたい、40代で死にたい”では、「ヤンキー怖い」「DQN怖い」というコール&レスポンスが巻き起こる中、ヤマサキが客の頭上を歩くという、彼らのライブではおなじみの光景が。「らん、らんらららんらんらん♪」とある曲を口ずさみながら、客席後方目がけて進んでいく。

しかし、彼を手だけで支える観客も負担が大きかったようで、ヤマサキは「俺の右足をおじさんが一人で支えてくれてるぞ~!」と明かし、観客も思わず大爆笑だった。最後は「ウォールオブデス」が巻き起こるなど、まだ午前中とは思えないほどの盛り上がりとなった。

続いてMt.FUJI STAGEに登場したのは、2年連続の出演となるSHISHAMO。宮崎朝子(Vo/Gt)の「おはようございます、SWEET LOVE SHOWER、SHISHAMO行かせていただきます!」というMCとともに、“量産型彼氏”でライブはスタート。

みずみずしい青春模様をシンプルなギターロックで奏でる楽曲もさることながら、3ピースならではのタイトさをしっかりと持ち合わせた演奏が魅力の彼女たち。早くも吉川美冴貴(Dr)がドラムソロを披露するなど、確かな演奏力を見せつけていく。

「去年も出させていただいたんですけど、すごく寒かったんですよ。ナメてかかったら夜とか凍えてて。でも(きょうは)晴れて良かったですね」(宮崎)と、晴れ間がのぞく中でのライブを喜ぶ一幕も。一方で観客からの言葉には「あ、そうすか」とあっさりしたコメントを返す宮崎に、客席からは笑いが。

さらに「男子! 女子! カップルで来た人!」などとコール&レスポンスをしたところ、宮崎はカップルの多さが気になったようで、「車で会場に来る間、カップル多いなって話してたんですよ。案の定だな…」とぼやく一幕も。

そんな中、終盤の“タオル”では、昨年の同フェス出演時まだ加入していなかった松岡彩(Ba)が、曲に合わせてタオルを回すタイミングをレクチャー。詰め掛けた観客が一斉にタオルを回す感動的な光景に、宮崎も思わず「SWEET LOVE SHOWER、最高です!」と声を上げた。

最後はこのシチュエーションにピッタリな“君と夏フェス”で終了。3人が見事なパフォーマンスで、Mt.FUJI STAGEに爽やかなムードをもたらした。

FOREST STAGEには、NAMBA69が登場。冒頭から、難波章浩(Vo/Ba)がHi-STANDARD時代にも披露していた“TAKE ME HOME, COUNTRY ROAD”を日本語で熱唱。早くも観客の心をガッチリとつかんでいく。

“MY WAY”を演奏する際には、難波が「歌いたい人いる?(ステージ)上がってきて!」と観客に呼びかけ。その中から選ばれたファン一人を交えて4人でパフォーマンス。演奏後、ステージに上がったファンに対しても温かい拍手が送られた。

「最後の曲です! イメージ(しよう)! ロックで一つになるイメージ」という難波のMCから、ラストはDaft Punk“ONE MORE TIME”のカバーを披露。「でっかいサークル見たいな~」という難波の思いに応えた観客が、フロアをかき分けサークルが形成。サビで一気にモッシュする彼らを、難波はさらに煽り立て、満足げにステージを後にした。

Mt.FUJI STAGEに出演したTHE ORAL CIGARETTESは、ライブ終盤で山中拓也(Vo/Gt)が約9カ月間にわたって喉にポリープを抱えながら活動していたことを告白し、詰め掛けた観客たちを驚かせる。合わせて山中が喉の手術を受けること、それに伴う活動休止の旨も発表された。

そして「大げさではなく、ここまで歌うことができたのはきょうここに来てくれた皆さんのおかげです!」と明かし、「もっと大きな姿であなたたちの前に戻ってきたいからさ。もっとオーラル大きくしたいからさ。それまで待っててください!」という言葉とともに、ラストの“エイミー”を演奏。一際大きな歓声が山中とバンドに向けられていた。