“冴羽リョウ”上川隆也「相武さんはたおやかです」
10月11日(日)スタートのドラマ「エンジェル・ハート」(日本テレビ系)で、主人公の冴羽リョウを演じる上川隆也にインタビューを敢行。往年の人気漫画原作のこの話題作が放送される直前の心境などを前後編に分けてたっぷりと語ってもらった。
後編では、冴羽リョウと自分の共通点についてや、共演者の印象、初回放送の見どころなどを聞いた。(※冴羽リョウのリョウの字は「僚」の“にんべん”が“けものへん”)
【“冴羽リョウ”上川隆也「体脂肪率10％切りました」 より続く】
――冴羽リョウは少しチャラい部分もありつつ、人間味あふれるキャラクターですが、ご自身に近いなと思うところはありますか？
冴羽リョウという人物の性格やルックスも含め、自分とは程遠いです(笑)。共通項などまず見当たらない存在だと思っています。ただ、心情的な部分では、僕は冴羽リョウが香(相武紗季)を失った喪失感や、新たに行動を共にすることになる謎の少女・香瑩(三吉彩花)という女性に対して抱く慈しみなどには共感を覚えられるんです。それらは僕が冴羽リョウを演じるための、何よりの手掛かりになると思っています。
そうした感情はどなたでも持っているものだからこそ、大事にしたい。冴羽リョウのビジュアルイメージや振る舞い、ハードからコミカルのギャップも踏まえて演じながら、その上で大事にしなければいけないものとして受け止めています。
――では、その三吉さんと相武さんの印象を教えてください。
三吉さんは、とても気さくで飾らない性格の持ち主です。それゆえすぐに現場になじんでいらっしゃいました。でも、それ以上に、例えばきょうドラマの撮影があって、あすモデルの仕事があったとしても、アクションシーンなどで一切手を抜かない、そんな強い気持ちで演じていることが、とても伝わってくる方なんです。けがすることを全く恐れていないように見えると言いますか…。
モデルのお仕事もなさっていることを、こちらが忘れてしまうくらい。ふと思い出して驚くんです。「あした大丈夫？」と。それくらい激しく演じてくれる。殴られて壁に押し付けられるシーンなどでも、自分の勢いを全く殺すことなく、激しく壁にぶつかっていくんです。
「大丈夫だった？」と撮影の後に聞くと、「全然大丈夫です！」と平気で答えてくれる。本当に体当たりの演技で、香瑩と向き合うことを全く恐れていない。その意気、心構えには本当に見事。かと思えば、撮影が終わるや朗らかに過ごしている。まさに、お見それしましたと言った感じです。
相武さんは以前もご一緒させていただいて、その時もかれんな方だなという印象だったのですが、今回は特に『大人の女性』いう印象です。とても“たおやか”なんですよ。たおやかで麗しい。以前共演した時にも感じていた、明るさやかれんさにそれらが加わって、彼女がいるだけで、作品のグレードが一つ上がったように感じますね。どうしようもない冴羽リョウを、優しく包み込んでくれる香が、まさにそこにいるかのように思えます。
――そしてファルコン役はブラザートムさんですね。
トムさんは、写真をご覧になった皆さん一様に思われたと思いますけど、ファルコンそのものなんですよ。まゆ毛までそって臨まれていて、サングラスを掛けているとファルコンなのですが、サングラスを取るとトムさんに戻る。そのギャップがとてもすてきです。
間違いなくこの座組のムードメーカーですね。トムさんがいると現場が常に笑いに包まれています。
ちなみに、三吉さんは褒められるのがとても苦手な方で、「すてきだね」「かわいいね」「洋服似合っているね」などと言われると、「いやいやいや！」と言いながら顔が紅潮してきてしまうんです。それを面白がって、トムさんは三吉さんが現場に入られると、「きょうもかわいいねえ！」って言って毎日遊んでいます(笑)。
――ブラザートムさんとはどこまで「エンジェル・ハート」の世界観を出そうかなどと、お話されますか？
二人でどうやって嫌みなくスケベな言葉を言えるか、というような話などをしています(笑)。地上波のテレビ作品ですし、時間帯もありますから、その制約の中でどこまで迫れるかと、知恵をめぐらせています。
冗談ではなく「シティーハンター」や「エンジェル・ハート」といえば、冴羽リョウのスケベなキャラクターは外せないところだと思うので、それをどこまで表現できるのかは日々討論しています。トムさんとだけではなく、ディレクターさんも含めみんなで。
――仮に、上川さんが今後シティーハンター、警察官僚、秘密結社の幹部を演じるとしたら、どれがいいですか？
そうですねぇ(笑)、警察幹部は別の形でやったことがありますし、今回はシティーハンターですから。やっていないのは組織の幹部しかないので、おのずとそうなりますか。子供のころから数々の「裏の組織」、ショッカーやデストロンなどを見てきた人間としては憧れがあります(笑)。
――いよいよ本日10月11日(日)に第1話が放送されます。第1話の見どころを教えてください。
1時間半のスペシャルな枠に見合った、ボリュームのある第1話になっていると思います。それぞれのキャラクターや、その関係性も分かる描かれ方にもなっていますので、初めて「エンジェル・ハート」をご覧いただく方にも分かりやすいと思います。
その上でアクションも盛りだくさんですし、シティーハンターから愛好されている方も含め、原作をお好きな方にも満足していただける仕上がりを目指しましたので、まず第1話を楽しんでいただきたいと思います。
いま手元に届いている今後の台本も、原作のエピソードをしっかりと反映したストーリーになっています。新たに「エンジェル・ハート」をご覧になっていただいた方はもちろん、原作ファンの方の期待にも応えられる作品にしていけたらと思っています。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
10月11日(日)スタート
毎週日曜夜10:30-11:25
日本テレビ系で放送
※初回は夜10:00-11:25に放送
