香瑩を好演中の三吉彩花「褒められるのが苦手です」

2015/11/15 06:00 配信

ドラマ

「エンジェル・ハート」で秘密結社レギオンの元構成員・香瑩を演じる三吉彩花スタイリスト=道端亜未、ヘアメーク=北一騎(Permanent)

毎週日曜に放送中の上川隆也主演ドラマ「エンジェル・ハート」(日本テレビ系)で、秘密結社レギオンの元構成員・香瑩を演じる三吉彩花を直撃。アクションシーンの裏話や、「理想の男性!」と絶賛する上川の印象について、知られざるプライベートまで余すところなく語ってもらった。

三吉演じる香瑩は、レギオン時代、暗殺者グラス・ハートとして組織でトップクラスの暗殺能力を誇った女性。元暗殺者ということもあり、無表情で感情の起伏がないキャラクターで、立ち居振る舞いも独特のオーラを感じる。

「元暗殺者の役なので、アクションの練習はもちろん、日常生活でもなるべく人の動きを観察したり、“五感”を働かせて常に何事もきちんと反応できるようにしたり。まるで後ろに目があるかのように、目視せずとも背後の物をパッと取れるようにするなど、そういった瞬発的な動きを心掛けています」

冴羽リョウ(上川)の婚約者・香(相武紗季)の心臓をもらって生きている香瑩は、時折、香の“心の声”に突き動かされて行動することがある。そんな香を演じる相武との撮影エピソードについては。

「相武さんとは一緒のシーンの時にいろいろとお話させていただきました。また、先日現場の皆さんのお昼ご飯用に、私が作ったカレーを保存容器に詰めて持って行ったら、相武さんも上川さんも『おいしい!』と食べていただきました。喜んでいただけてうれしかったです」と、ほのぼのするエピソードを教えてくれた。

ハードなアクションも多いこの作品。ジムで体幹を鍛えるトレーニングを受け、アクションの教室で殴る、蹴るなど、実践の殺陣や銃の使い方も教わったそう。

モデルとしても活躍し、その愛らしいな姿からは想像もつかない三吉の“本気のアクション”は、主演の上川も驚くほど全く手加減をしている様子がない。

「いやぁ…私、手を抜けないんです(笑)。本当は80%、90%の力でできたら良いのですが、スイッチが入ってしまうと、頭をぶつけようが、自分がケガをしようが、全然関係なくなって…。周りの方をヒヤヒヤさせてしまっています(笑)。

先日も、Xの形でリョウと2人で飛ぶシーンで、その後にクルンと回って倒すアクションに入るはずだったのですが、回る方向を間違えて、そのままコンクリートに思いっ切り頭を打ってしまい、ご心配をお掛けしてしまいました…(笑)」

そして今作で共演シーンも多い主演の上川の印象について話が及ぶと、クールな三吉も前のめり気味にスラスラと賛辞が飛び出した。

「お会いする前は、クールで寡黙な方なのだろうなと思っていたのですが…いい意味で裏切られました! お父さんのような方と言いますか、本当にすてきな方で、駄目なところが一つもありません。役作りもたくさん勉強されてきっちりとされていますし、優しくて、気さくで、スタッフさんにも一人一人にあいさつされて、言葉遣いも丁寧で…本当に悪いところがないんですよ! 頑張ってどこか抜けているところがないか探しているのですが(笑)、全くありません」と、手放しで大絶賛。

ただし、三吉自身は褒められるのが苦手なタイプなようで「褒められるのは苦手ですね(笑)。私、照れくさくてどうしたらいいのか分からないんです。ちょっと恥ずかしくて」と、はにかんだ。

しかし、そんな三吉を相手に果敢に攻めてくるのがファルコン役のブラザートム

「トムさんはいつも私をおちょくってくるんです(笑)。いつも何が本当で何がうそなのかが分からないトーンで全部話をしてくるので油断できません。うそみたいだけど、本当なのかなあ…と思っていると『まあ、全部うそなんだけど』と、サラっと言ってきて(笑)。

そういうやりとりも多いので、現場は和気あいあいとしていて楽しいです。頑張ってトムさんのフリに応えるようにしていますが、皆さんレベルが高くてまだまだ追い付けません(笑)」と、楽しそうに振り返り、いじられるのもまんざらでもないようだ。

ファッション誌などでのモデル業や今回のような役者業など、今後もさまざまな可能性を秘めている三吉。今後の目標についても聞いてみた。

「せっかく今回アクションをやらせていただいたので、次につなげたいです。この作品で終わりにするのではなく、今回培ったアクションの経験を生かしたお仕事を今後もやらせていただけたらうれしいです」

彼女の芯の強さと大人っぽさはこの取材でも随所に感じられたが、まだ19歳の女の子。リラックスする時間も必要不可欠だが、最もリラックスできる瞬間は?

「家でゴロゴロしているときが一番リラックスできます(笑)。休日は友達から誘われない限り、あまり外に出ないかも…。誘われたら出ますが、自分からはそんなに行こうとしません。何もせずに寝転んでいるか、テレビを見るか、音楽を聴くか…。気が向いたら、フラッと買い物に行きます」と、インドア派のようだ。

ドラマもこれから中盤・後半に差し掛かり、どんどん原作でも人気のストーリーが登場してきそうな予感がヒシヒシとするが、後半の見どころを。

「最後どうなるのかがまだ分かりませんが、香瑩もリョウと一緒にシティハンターを始めて、いろいろな事件を解決していきます。これまで人の優しさに触れてこなかった香瑩が、リョウと出会い、徐々に普通の女の子になっていく。今はちょうどその途中のところなので、今後、香瑩がどういう成長をしていくか。そして、香瑩の中で生き続ける香さんのことも描かれると思うので、最終話まで見逃さないでほしいです。アクションシーンもたっぷりあるので、お楽しみに」と熱を込めて語った。

続けて「私はいつ“100tハンマー”が出てくるのかが楽しみです(笑)。ようやく4話で、リョウの耳をつねることができたのでうれしかったです(笑)。あのシーンは、撮り直しせず、1回で撮影できたのも良かったですね。

それに、やっとホーリー、モッチ―、ロッコとの掛け合いにも参加することができるようになってきたので、撮影もますます楽しくなってきました(笑)。私自身、最後まで楽しんで演じさせていただければと思っていますので、ラストの瞬間まで『エンジェル・ハート』をどうぞよろしくお願いします」

回を重ねるごとに輝きを増すキャラクターたち。少しずつ心を開いてきた香瑩。そして三吉のエンジェルのような美しい姿と豪胆なアクションに注目してほしい。