毎週火曜夜11時15分からNHK BSプレミアムで放送中のドラマ「仮カレ」。大手通販会社のチームリーダーで、強い上昇志向を持つ杏(相武紗季)と、事務アシスタントとして社員をサポートする美樹(中越典子)が、人生の難題に挑むハートフルコメディーだ。杏にとって本命の相手にめぐり会うまでの仮の彼氏=“仮のカレ”の直人を演じる塚本高史にインタビューを敢行!
塚本とは正反対の直人の印象から、今作に懸ける思いなど、意外な素顔に迫る。
――今回、演じられる直人の役どころについてお聞かせください。
“暖簾(のれん)男子”という表現をされていますが、直人はダメな人じゃないし、本当に優しくて真っすぐで、どんなことでも自分のためではなく、杏のために行動しているそんな人です。
――役作りはどんなふうにされましたか?
言葉の語尾を優しい言い方にしたり、せりふを言うトーンが低くならないようにしたり、細かいところに気を付けました。直人はカッコイイという感じでもないし、おちゃらけた感じでもないので、二枚目でも三枚目でもないという辺りを意識して演じました。
――塚本さんとは全く違うキャラクターという印象ですが、直人に対してどんな印象をお持ちですか?
胸の内に熱いものを持っているところは、共感できますね! でもそれ以外は僕とは全然違うし、こういうキャラクターを演じるのが初めてだったので、面白くて新鮮だなって思いました。最初、直人には本当は裏があってどこかで裏切ったり、何かをたくらんでいるっていう展開があるんじゃないかと思っていたんですけど(笑)。でも直人は本当に真っすぐな人で。僕の役者人生に多大な影響を与えてくれた役であり、作品だと思っています。
――監督やプロデューサーからは、アドバイスや要望はありましたか?
せりふのトーンがキツくなって直人じゃない感じになると、「もうちょっと優しい言い方に」ってことは言われました。
――撮影現場では、共演者同士アドバイスすることはありましたか?
互いに自分の役を全うしていたので、「芝居の中で会話をする」というか、言葉ではなく空気で互いに感じ取っていました。だからあえて「こうしよう」とか、「ここが良かった」って言うことはなかったです。
――この作品に限らず、撮影現場には真っさらな状態でいかれますか? それとも役作りや準備をしてから行きますか?
あまり考え過ぎていくと、現場で違うことが起こったときに対応できなくなってしまうので、現場で起こることに対応して順応することが大事だと思っています。ただ、水泳が得意な役とか、楽器を演奏する役であれば、もちろんそれを練習することはあります。でも直人は絵が得意だからといって絵を練習することはなかったし、直人という役を演じる上で、それが本質ではないと思うので。
――演じるために日頃から何かしていることはありますか?
特にないですね。僕は原作をあえて読んだりはしないんですよ。原作があってもドラマや映画は、それを企画したチームがいて、撮影のための台本を作り上げているので、台本だけを読んで感じて演じています。
それから意識して映画やドラマを見たり、演技のために何かをしようってことはないですね。ただ、日常の中で見て感じた全てのことが、どこかで生かされているんだと思います。どんな役でも正解があるわけじゃないので、今回僕が演じた直人が正解かどうかは分からないけど、面白いと思ってくれた方がいたらそれでいいと思っています。
――撮影現場ではどんな雰囲気でしたか?
僕は本番じゃないときは、直人とは真逆な毒づくキャラで皆さんを笑わせていました。相武さんや中越さんは、そんな僕によくツッコミを入れてくれて。キャストもスタッフも和気あいあいとしていて楽しかったです!
――見どころをお聞かせください。
女性が共感できるシーンが多い反面、男性は女性がこういうことを考えてるんだなってショックを受けるんじゃないかな(笑)。恋愛のいろんな要素があって本当に面白いと思います。また、優しくて真っすぐな直人にも注目していただければと思います!
――これまでもさまざまな役に挑戦されてきたと思いますが、今後どんな役を演じてみたいですか?
今回の直人役と出合ったときのような衝撃を、これからも毎回感じられたらいいなと思っています。自分が演じるとは全く想像していなかったような、いろんな役と出合いたいですね!
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