毎週金曜に放送されてきた関ジャニ∞・錦戸亮主演ドラマ「サムライせんせい」(テレビ朝日系)が、12月11日(金)にいよいよ最終話を迎える。
最終話は、現代の日本で世の中を操る“金”という存在。それが志のない輩(やから)に握られていることを憂う坂本龍馬(神木隆之介)が、そんな日本を変えるために闇サイト「平成建白書」を立ち上げ、社会の底辺にいる若者たちを扇動してきた。
龍馬は、国会議員らに闇献金をして甘い汁を吸う実業家・海道(忍成修吾)の帳簿データを入手。海道に天誅(てんちゅう)を下すと同時に、データを世に公表して国民感情をあおり、“一揆”を起こそうとたくらんでいた。
これがタイムスリップしてきた自分の役目とばかり闘志をたぎらせる龍馬に対し、盟友・龍馬の計画を知った半平太(錦戸)は戸惑いを覚える。
かつて幕末の動乱の中、日本を変えたい一心で、敵対する藩士・吉田東洋の暗殺に踏み切った半平太だったが、人命を奪うことも辞さないやり方に、当時龍馬は真っ向から異議を唱えていたからだ。
あの龍馬がなぜ打って変わって当時の半平太のような強硬手段に出ようとしているのか。半平太は釈然としない思いを抱きながらも、これが自分たちの天命ならば…と、龍馬と手を組む決意をする。
そして、いよいよ2人が“大義を果たす日”がやって来た。海道に向かって振りかざされる龍馬の刀…だが、その刀をもう一本の刀が阻止する。その刀の使い手を見て、龍馬はがくぜんとする。それは他でもない、同志であるはずの半平太だった…というストーリー。
できたてホヤホヤの最終話を一足先に視聴し、見どころを紹介する。
熱過ぎる龍馬の思いを半平太へ伝えるシーンから始まる最終話。龍馬の言う“天命”に徐々に心をほだされていく半平太の姿は、序盤から終盤まで変わることなく貫き通された2人の絆を物語る、いいシーンだ。
さあ、これから男と男の真剣勝負だな…と思えば、この作品でコメディエンヌっぷりを開眼させつつある比嘉愛未の登場で、流れはあらぬ方向(?)へ。
半平太初めての東京体験シリーズは第7話で散々見せてくれたので、最終話はなかなかぶち込めないだろうなあと思っていた筆者をあざ笑うかのごとく、まさかの漫画喫茶での鮮やかな初体験模様に、思わず笑い声が漏れてしまった。
漫画を見たときのリアクションもそうだが、龍馬がパソコンのキーボードをカタカタやっているのをのぞき込んでいる半平太の表情がもう抜群で、「反則ですぜダンナ!」と言わざるを得ない。
その流れでやって来た晴香(比嘉)と3人並んで漫画喫茶の一室で繰り広げられるやりとりは、完全にコント。彼らが計画していることはエゲつないそれなのに、真面目な顔で3人が繰り広げるコントは、その後繰り広げられる“嵐”の前の一服の清涼剤だ。
そしてまたもやと、思いきやと言いたくなるのが理央(石田ニコル)の「カーニバル」のシーン。ちょっと待ってニコルさん。チョリッスお嬢さん(黒島結菜)との妄想で出てくる、龍馬の「贈る言葉」カラオケは腹筋崩壊っす。それはいかんぜよ。いろんな意味でいかんぜよ!このバカチンが!…と思わず言いたくなるほど、笑わせ過ぎていかんぜよ。
コメディー部分も存分に楽しめる最終話。しかし、やっぱり見どころとなるのはテレビ局での錦戸半平太×神木龍馬の殺陣シーンだろう。どうやってあんな物騒な装備でテレビ局の上の方に上がって行けたのかはさておき。
これまでも散々殺陣のすごさについては紹介してきたが、最終話で見せる彼らの殺陣は、これまでのものをはるかにしのぐ素晴らしさ。
当然錦戸の殺陣も見事だったが、錦戸本人もコメントしていた通り、神木の動きはもう本物の侍かと見まがうほどのアクションだった。構えや刀の角度、扱い、どれをとってもゾクゾクさせられるもので、武士の出(自称)の筆者は武者震いが止まらないほど画面上で躍動していた。
これ以上詳しく書いたらもったいないので、この辺で筆を置くが、これほどまでに「百聞は一見にしかず」という言葉の意味を再確認させられたことはない。
「どうせ最終話はお決まりの流れで大団円なんでしょ?」と思って見るのをやめてしまったら、後悔は必至ぜよ!
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