土屋太鳳が雪山ロケ語る、真野恵里菜と温泉で女子会？
土屋太鳳主演の連続ドラマW「東野圭吾 カッコウの卵は誰のもの」(WOWOWプライム)が、3月27日(日)にスタートする。本作は元五輪選手の父を持つ天才アルペンスキーヤー・風美(土屋)の才能、そして出生の秘密をめぐり事件が起きるサスペンスだ。
土屋といえば'15年に連続テレビ小説「まれ」(NHK総合ほか)、「下町ロケット」(TBS系)、映画「orange－オレンジ－」とヒット作に立て続けに出演。ことしはアニメ「僕だけがいない街」(毎週木曜深夜0:55-1:25ほか、フジテレビ系)で声優に挑戦するなど、旬の女優として注目を集めている。そこでSmartザテレビジョンでは、土屋に今作への意気込みを聞くべく、インタビューを行った。
――土屋さんが主人公・風美に共感する部分はありますか？
共通点としては、スポーツをしていたことです。しかし、風美はオリンピックを目指してトレーニングを行っているので、今まで私がしてきたスポーツの内容とはレベルが違いますが、アスリートとしての責任を負っているという部分では、「まれ」が決まったときに感じた責任感と似たようなものがあると思いました。
風美自身は一見強く見えるけど、自分のことを全然分かっていない部分がある。本当の自分って何だろう、自分は何をやりたいんだろうとか、彼女が探っている部分を自分に重ねて表現できたらいいなと思っています。
――今作で特に大事にしていることはどんなことでしょうか？
命をテーマにしていて、登場人物がそれぞれつらい過去を背負っている作品でもあるのですが、その中にもしっかり愛情の詰まったメッセージが込められています。なので愛情の大切さを現場でも意識してやっています。
以前、「鈴木先生」('11年、テレビ東京系)という作品に出演していたときに東日本大震災が起きて、「自分たちはこのドラマを作っていていいのだろうか」ということをチームで話し合いました。でも「愛情を持って届ける人に届けよう」という話をしました。今回の作品も、もしかしたらあまりない設定かもしれないけど、だからこそ描ける愛情があると思うので、それをうまく表現して伝わればいいなと思います。
――「まれ」以来、初の連続ドラマ主演作となりますが、主演のプレッシャーは感じていますか？
チームの一員として参加できることがすごくうれしいので、チームを意識していきたいなと思っています。雪山は天候が変わりやすいので、なかなか思い通りに進まないときがあります。けど撮影できないから(士気が)落ちていく、ではなく自分たちで盛り上げていこうと。みんなで100m以上ある斜面を駆け上がって、笑いながらソリで降りるなどして、「せめて気持ちは上げていこう」と思いました。チームワークの大事さを感じています。
――現場の雰囲気は良さそうですね。
すてきなスタッフさんとキャストさんに出会えて、とても良いです。真野恵里菜ちゃんとは映画「orange－オレンジ－」から2回目の共演なのですが、すごくきれいで内面は熱くて。お風呂で一緒になることが多いんですけど、ホテルに帰って「じゃ、10分後！」とか言って、何度もホテルの温泉へ一緒に行き、楽しいお話をしていました。いいチームワークができていると思います。
――父・宏昌役の伊原剛志さんとは、連続テレビ小説「花子とアン」('14年、NHK総合ほか)に続き、再び父娘を演じられます。
伊原さんのことは「花子とアン」の癖で、今も“おとう”って呼んでいるんですけど(笑)、おとうは照れ屋さんな面もありました。二人で見詰め合って写真を撮る際に、顔はこっちを向いているのに、全然目を合わせてくれなくて。「おとうが照れています！」とか言ったら、「やめろよ、照れてねぇよ」なんて言って、すごくおちゃめな部分もあるすてきな方です。
――今作の親子関係についてはどう捉えていますか？
距離感みたいなものは大事にしたいなと思っています。なぜ風美がスキーを続けているのかと考えると、たぶん好きなだけではなく、お父さんとつながれる唯一の糸みたいなものでもあるからだと思うんです。なので、父の愛情が本当に私への愛情なのか、どんな距離感で毎日いるのか、ということはおとうと話しました。
――土屋さんの実の父と似ている部分はありますか？
今回の作品のような関係とはちょっと違うかな。私の母、姉、弟はストイックな性格なんですけど、父は癒やし系というか、いつもほんわかしているので(笑)、そこで家族のバランスがうまく取れていると思います。でも母が仕事で忙しいときは父がお弁当を作ってくれたりしていました。
風美の場合は、父の愛情が不安なんだと思います。だから他のやりたいことなど考えず、スキーをやり続けてきた。そういった面を表現できたらいいなと思います。
――スキーのシーンはどのように撮影されたのでしょうか？
スキーシーンも自分でできるように練習して、実際に挑戦しているのですが、プロらしい滑りができているように見えるか、そこは少しドキドキしています。コーチが素晴らしい方々で、細かい部分を指導してくださるので助かっています。
――では入念にウオーミングアップをして撮影に臨まれているのですか？
ストレッチは欠かさないようにしていますが、じっとしていられない性格なので、基本的に私はずっとストレッチしていると思います(笑)。常に自分をいつでも動ける状態にしています。
――泊まり込みで撮影をされるわけですよね？
泊り込みで撮影していますが、朝4時45分出発もあります。睡眠時間も確保しなければいけないので、なかなか大変なスケジュールですが、アルペン選手の方って朝5時からストレッチを始めていることもあるので、そういう意味では「本格的！」と思うようにして気持ちを高めています(笑)。
――体力作りで心掛けていることはありますか？
ご飯をよくかむ、ということを大事にしています。あとはホテルの方が家族の貸し切り風呂を貸してくださって、足湯をさせていただいたりとか、1日1回体を温めるというのも大事にしていますね。10分しかなくても急いで温泉に向かって、水風呂と熱いお風呂に交互に入るっていう。アイシングと一緒ですね。
【後編「天才スキーヤー役の土屋太鳳、女優の才能について語る」】へ続く
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
3月27日(日)スタート
毎週日曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムで放送
※第1話は無料放送
原作＝東野圭吾「カッコウの卵は誰のもの」(光文社文庫刊)
監督＝耶雲哉治
脚本＝田辺満
演出＝耶雲哉治、山下司
音楽＝山下宏明
プロデューサー＝井上衛、渡邉浩仁
出演＝土屋太鳳 本郷奏多 戸次重幸／伊原剛志／真野恵里菜 高杉真宙 森永悠希 矢野聖人／戸田昌宏 山下容莉枝 大鶴義丹 前田亜季 片岡礼子／銀粉蝶 矢島健一 浅野和之
【HP】www.wowow.co.jp/dramaw/kakkou/
