52年の歴史に幕…「昼ドラ」撮了に佐藤江梨子、感動の涙
現在放送中の“昼ドラ”「嵐の涙~私たちに明日はある~」(フジテレビ系)がついにクランクアップを迎えた。'64年5月にスタートした第1作「雪燃え」以降、52年にわたって放送された昼ドラ214作品全ての撮影が終了した。
最後の撮影は、主人公・里子(佐藤江梨子)と、茶道の枝川流家元・大造(竜雷太)が本音を打ち明け合う重要なシーン。
台本数ページに及ぶ二人だけの会話のシーンを長回しで撮影。息を飲むような芝居にスタジオ中の誰もが引き込まれた。
「カット!」「OKです!!」との声に、出演者・スタッフ一同、一気に歓喜から惜別へと変わった。
佐藤は「分不相応な大役をいただき、毎日のように反省し、家で泣いたことも多い日々でしたが、皆さんに支えていただき、やり遂げることができました」と、あふれる涙をこらえながら感謝の言葉。
「山を越えたと思ったら、また山、また山…の連続でした」という過酷な日々の中、佐藤は母親の「いいのよ! そういうボロボロの役でしょ」との言葉に救われたという。
この3カ月の経験、そして里子という役との出合いを受け「人に甘えることに抵抗がなくなりました。それまでは全て自分でやらなきゃと思い込んでいましたが、子育てというものは、人に頼ったり、周りに合わせたりしながら育てていくんだなと。今は、子供に対して責任を持つことも、人に甘えるのも楽しくなりました」と晴れやかな表情で語った。
そして、3月31日(木)の最終回に向け、かつて昼ドラで主演を務めた羽田美智子、五十嵐めぐみのゲスト出演が決定。
羽田は、金沢の老舗旅館「かぐらや」のおかみ・神楽奈緒子役で登場し、思い悩む里子を勇気づける。
「いろんなつらいことが押し寄せてきてもけなげに生きていくヒロインたちの物語で、奈緒子とも通じるものがありますので、仲間を応援する気持ちで出演させていただきました。金沢と常滑の街がこういう形でつながって、うれしいですね」とコメントを寄せた。
一方、「イエスとノンの物語」('82年)で主演を務めた五十嵐は、里子の過去をひもとく、重要な鍵を握る人物として登場する。
久しぶりの昼ドラの現場に「雰囲気は変わっていないですね。帰ってきたなという気持ちになりました」と心境を明かし、リハーサルから本番さながらの涙を流す熱演で、感動のシーンを演じきった。
そして「それまでにやったことのない独特のせりふ回しなので四苦八苦しましたが、相手役の大和田獏さんとも寸暇を惜しんでせりふ合わせをして、みんなで一緒に乗り越えました。昼ドラの現場は大変ですが、みんなが苦労しているから連帯感が強くなる。そういう面白さ、楽しさがあるんですよ」と当時を懐かしそうに振り返りながら、終幕を惜しんだ。
毎週月~金曜昼1:25-1:55
フジテレビ系で放送
※最終回は3月31日(木)