生田斗真、“恋人”桐谷健太は「頼りたくなる存在」
「かもめ食堂」('06年)、「めがね」('07年)などで日本映画の新しいジャンルを築き、その独特の世界観が女性から圧倒的支持を得ている荻上直子監督が、5年ぶりに待望の最新作「彼らが本気で編むときは、」のメガホンを取ることが分かった。主演に生田斗真、共演に桐谷健太らを迎え、来年2月25日(土)の公開へ向けてクランクインした。
製作のきっかけになったのは、'13年にアメリカから帰国した荻上監督が見つけた一つの新聞記事。それは「トランスジェンダーの子供を持つ母親が子供のためにニセ乳を作る」という心温まるエピソードで、本作はそこから着想を得て、監督自身が作り上げたオリジナル脚本だ。
トランスジェンダーのリンコ、育児放棄された子供のトモ、リンコの恋人でトモを温かく見守る叔父のマキオ、主人公3人のどんなドラマが繰り広げられるのか。形にとらわれない家族の中で、彼らは“何を”本気で編んでいるのか。
トランスジェンダーの主役・リンコには、「他は考えられない」という監督たっての希望により生田に決定。生田自身も脚本にほれ込み、難しい役どころに挑戦することに意欲を見せている。その恋人・マキオ役にはCMでの浦島太郎役も大きな話題を集める実力派俳優・桐谷。
そしてトモを演じる子役は、数回に渡るオーディションで輝く才能を見せ、本作が映画本格デビューとなる柿原りんかに決定した。
ストーリーは、小学生のトモは、育児放棄気味の母親ヒロミと2人暮らし。ある日母親が家出をしてしまったため、叔父のマキオの家に向かう。過去にも同じ経験があったが、マキオはリンコという美しい恋人と暮らしていた。
リンコは、元男性でトランスジェンダー。老人ホームで介護士として働いている。リンコのおいしい手料理に、食卓の団らん。母よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに戸惑いながらも、3人での奇妙な共同生活が始まる…。
リンコという難しい役どころに挑む生田は「荻上監督の最新作ということで、企画書をいただきました。トランスジェンダーの女性を描いていて、荻上監督独特の、かわいくもあるし、優しくもある温かい脚本で、監督の期待に応えたいという思いが湧きました。監督はとてもサバサバした方で、違ったら違う、良かったら良かったと物事をはっきり言ってくださるので、とても信頼しています」と荻上監督に全幅の信頼を寄せる。
共演の桐谷については「桐谷さんの存在もとても心強いです。僕のことをたくさん褒めてくれるし、大丈夫、大丈夫って背中をポンと押してくれるんです。もともとマキオさんのように器が大きい俳優さんだし、頼りたくなる存在ですね。撮影に入ってみて、難しい役だとあらためて実感していますが、こうした役をいただくことはそうないことですし、全力で取り組んでいます」と、明かした。
一方、桐谷は「最初はマネジャーから『すごい良い物語だよ。育児放棄した姉の娘を自分で育てていこうと思う青年役だ』と聞きました。斗真とも『この映画は俺らのターニングポイントになりそうやね』と話しています。自分にとって何かがすごく変わりそうな作品と感じていますし、今までやったことのない人物像なので、自分自身もすごく楽しみだし、肩の力を抜いてマキオとして監督の世界にちゃんと漂えるようにしたいです！」と、力を込めた。
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'17年2月25日(土)公開
