毎週木曜に放送中のドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」(フジテレビ系)で、主人公・早子(松下奈緒)の同僚教師・神田和夫を演じる田野倉雄太にインタビュー。
いつかは結婚すると思っていたものの、気付けば34歳になった早子が、周囲に巻き込まれて同僚教師と“婚活同盟”を結成し、結婚に向かっていく同作。今回は田野倉に役作りや共演する松下の印象、また、先生役ということで思い出深い先生のエピソードなどについて語ってもらった。
――最初にオファーを受けた時は、役作りはどう考えていかれましたか?
まずは“先生ってどうやってなるんだ”という基本的なところを考えました。知り合いに小学校の先生をしている方がいたので話を聞いたり、近所の小学校に立ち寄ったりして。実際の学校が今はどうなっているのか?などから、役作りを進めていきました。
――実際に先生にお話を聞いて、これを取り入れてみようということはありましたか?
面白かったのが、(撮影の)リハーサルの時に、小学校1年生の生徒が30人ほどいる中で、この線を越えちゃいけないという約束があったんです。でも、“いけない”ということを、子どもたちはみんなやってしまうんです(笑)。その先生に聞いた話では、そういう時は注意するよりも、できている子を褒めるのがいいそうで。
そうやって子どもたちにアプローチしていくという話を聞いて、現場では芝居以外でも子どもたちと接する機会があるので、そういうことを意識していった方がいいんだなと思いました。
――中江功監督からは、役作りで具体的な指示はありましたか?
神田は“新婚で子持ち”というのが最初からの設定だったんです。ですが、衣装合わせの段階で、奥さんが一回り上の方が面白いんじゃないかという話を(監督から)いただいて。これでただ年下の若い奥さんがいるとなると、何だか全部持っていて、ちょっと幸せ過ぎる、という話になったんです(笑)。それで、一回り上の奥さんがいる設定にしようと、監督と話しました。
――演じる上で、“幸せ感”を出すために工夫しているところはありますか?
神田は自分の性格とは真逆な人だなと感じています。一回り上の奥さんとの結婚に何のためらいもなく、世間体も気にしない包容力の持ち主です。そしてサッカークラブのコーチもやっていてとにかくアクティブです。そういったところで内面的に対極にいる男なので、逆の方にアプローチすることを心掛けています。
――ご自身の学生時代を振り返って、思い出に残っている先生はいますか?
僕が中学3年生の時の担任の先生なんですけど、本当に面白い先生でした。いつもボケてくれるんです。すごく印象に残っているのが合唱コンクールの時なんですけど、先生が音符の形をしたかぶり物をして登場したんです。
それで、生徒たちがもう「わぁぁぁぁぁぁ」ってものすごく盛り上がって(笑)。心つかまれますよね。その先生は歌っている声も一番大きいんですよ。むしろ、先生の声しか聞こえないくらいで…ものすごく印象に残っています(笑)。
――今回は、立木早子さんの実話を基にした4コマエッセー漫画が原作になっていて、結婚に向けて頑張っていく女性たちの姿が描かれていますが、台本を読んでいて「これあるな」とか、「女の人ってこう思ってるんだ」とか、共感したり驚かれたりした部分はありましたか?
早子先生(松下)の「いつかは結婚するもんだと思っていた」というせりふがあるんですけど、それに対してすごく理解できるなと思います。今は結婚に対して現実味を持てなくて、でもいつかはしたいと思っていて。でもやっぱり自分の事で精いっぱいだったりして…そんな葛藤を僕も感じることが多々あります。
――今回は主演の松下さんが、これまでの凛とした役柄のイメージを覆すような三枚目の体育会系教師を熱演していますが、松下さんの印象というのはいかがですか?
最初はクールビューティーなイメージを持っていたんですけど、実際にお会いするとすごく気さくな方で、そのギャップがすごくすてきだと思いました。僕自身が人見知りをしてしまうタイプなんですけど、そういうことを感じさせないように接してくださって。僕はすごく話やすいと、勝手に思っています(笑)。僕は昔、アメリカに留学をしていたので、その時の話や英語で会話してみたり、松下さんが海外ロケに行かれた時の話などをしています。
――撮影の手応えはいかがでしょうか?
周りの方々が本当に素晴らしい役者さんばかりなので、皆さんが芝居の中でいろんなことを仕掛けてくださって。自分も負けないように先輩に付いていって、いろんなものを出していけたら、もっともっと作品が面白くなるんじゃないかと感じています。
――最後に、中盤からの展開で期待することと、作品の見どころをお願いします!
僕(神田先生)の奥さんが出てきたらうれしいです(笑)。あとは、早子先生はきっと誰かと結ばれるのかなと思うんですけど、それが八嶋智人さん演じる千駄木先生だったら面白そうですよね。
今作は、ただ結婚に向かっていく話というよりもその過程で抱える悩みや葛藤を、早子先生を中心に描いていきます。それは、女性はもちろん男性の僕から見てもとても共感できる内容です。
そしてそんな早子先生たちが、どのようにして前を向き歩いて行くのか、ぜひ見守っていただきたいです。ちなみに神田先生は数少ない既婚者の、山内圭哉さん演じる本郷先生との絡みがよくあるのでそこにも注目していただきたいです。
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