「ズートピア」3週連続1位で'16年No.1も射程圏内に
人間のように暮らす動物たちの“楽園”を舞台にした感動ファンタジーアドベンチャー「ズートピア」が、公開5週目にして3週連続1位を獲得。動員・興収共に2週連続で前週比がアップするという、前代未聞の成績をたたき出した。
5月22日時点での累計は興行収入が45億4837万4300円、動員353万3712人。興収60億円の突破も見え、'16年劇場公開作品でのNo.1も射程圏内となってきた。
作品への好評価が定着した今、劇場には家族連れや女性はもちろんのこと、大人や男性客の姿も増えている。偏見や差別といったテーマにも言及している本作は、大人が楽しめるエンターテインメントとして幅広い支持を獲得した。
キュートでユニークなキャラクターたちの人気も急上中。特にヒロイン・ジュディと相棒・ニックの“ネクタイを引っ張る”印象的なポーズをはじめ、2人の仲むつまじい様子の“セルフィ動画”をまねたパロディー写真が友達同士やカップルの間で爆発的な人気となっている。
その他にも創作マンガ、擬人化イラストなど、「ズートピア」関連のファンアート投稿が大ブームで、ファン間でのアートブック制作企画も発足され始めているほどだ。
ジュディとニックのペアを愛称「ジュディニク」と呼び、2人の関係に熱狂するファンが絶えず、日夜SNSで盛り上がりを見せている。
また、笑いや感動、ドキドキのサスペンスと1度や2度では見切れないさまざまな隠れネタなど、何度も見たくなる要素が盛りだくさんともあって、今後もまだまだリピーターも増えていくことが期待される。
90年以上も続くディズニーアニメーションの歴史で、「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」のプリンセスシリーズだけでなく、「シュガー・ラッシュ」や「ベイマックス」など、近年続くディズニーが得意とする“その時代に寄り添ったテーマにチャレンジする”新しい物語が、現代人の共感を呼び、大ヒットの要因ともなっているようだ。
特に「ズートピア」は性別、年齢、学齢、出身地など、自分たちが日常で体感する偏見という難しいテーマを描き、まさに人間世界の縮図そのものを表現している。
見た人は“自分の物語、自分の住む世界”に置き換えて感じることで、周囲へのより幅広い口コミとなり、週末への動員アップにもつながっているのだろう。
いまだに話題が絶えない「ズートピア」が、さらなるブームを巻き起こしていきそうだ。
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