中越典子が明かす井ノ原快彦とのプロポーズシーン秘話
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ「警視庁捜査一課9係」(テレビ朝日系)に、石川倫子役で出演している中越典子。主役の倫太郎(渡瀬恒彦)、直樹(井ノ原快彦)と密接に関わる役どころを演じる中越にインタビューを行い、現場でのエピソードや倫子への思いについて語ってもらった。
――ことしも「9係」の現場に帰ってきて、倫子を演じた感想はいかがですか?
何事も10年続けば立派なことだと思いますが、毎年演じていたらもう11年目になっていて(笑)。やはり11年ともなると皆さんそれぞれのキャラクターも分かっているので家族のようなチームですね。変な気を使わずに楽しくやらせてもらえています。
私はイノッチ(井ノ原)さん演じる直樹と2人でのシーンが多く、他の撮影の様子は見られませんが、出来上がった作品を毎話見ていると、「9係」メンバーのチームワークの良さがどんどん濃密になっている感じが素晴らしいなと思っています。「9係」メンバーがうらやましいなと思うくらい(笑)。
――今シーズンの倫子といえば、第1話のラスト、直樹へ逆プロポーズするシーンが印象的でしたが、あの場面はいかがでしたか?
長年さまざまな女性を演じている中で、自分からプロポーズをするシーンは今までなかったと思いますね(笑)。女性から逆プロポーズができる機会なんてなかなかないと思うので、楽しみながらできました。
倫子としてはコンテストで優勝できずに、パティシエールの先生から「君の人生には足りないものがある」とダメ出しされ、その反動みたいな気持ちもあっての逆プロポーズだったんですよ。ですので、直樹にとっては一見うれしいかなと思いきや、実はお互いに複雑な思いがあって。
でも、せりふを言っている瞬間は気持ち良かったですね(笑)。照明さんが後ろからピカーっと光を当てて奇麗にしてくださって。Instagramでも女性から「格好良かった!」とコメントをもらい、すごくうれしかったです。
――それを受けて、2話以降は井ノ原さん演じる直樹と一緒に暮らすシーンがメーンとなりましたが、現場ではどういった話をして演技に臨まれましたか?
難しいシーンのときなどで、私が「このシーンのこのせりふはどうしたらいいですかね」とイノッチさんに投げ掛けると、一緒に考えて監督と構築し直してくださるなど、真摯(しんし)に向き合っていただいています。「ここで声を荒らげるなら、やっぱりここでこれくらいのことがないと、典ちゃんもこの気持ちにはなれないよね」という感じで、私の心情を察してくださいます。
他にも、2人のシーンで水筒を渡すというのがあったのですが、そこから「9係」でのシーンへきちんとつながるように、吹越(満)さんや田口(浩正)さんと「ここは倫子ちゃんとこう話すんですが、大丈夫ですよね」と細かくやりとりをしながら撮影に臨まれていました。本当に細かく丁寧にやってらっしゃるので、すごいなあと思いますね。
――中越さんは、今シーズンから参加された野際陽子さんとの共演も多かったかと思うのですが、それについてはいかがでしたか?
撮影での野際さんと渡瀬さんのバトルは見応えがありました(笑)。現場でもその2人が一緒にいるとドキドキして何だかこっちが緊張したりして(笑)。野際さんは別の作品でも母親役で共演するなど、ずっとお世話になっています。それこそ羽田(美智子)さんもご共演されているので、ご縁がある方なので、今回参加してくださるのが野際さんでうれしかったですね。
話は変わりますが、「9係」の撮影ってめちゃくちゃ早いんですよ! 日が沈み終わる前に撮影が終わる感じなので、ありがたいですね。撮影は毎日あるので、夜は家でゆっくり休んで、翌日はまたリフレッシュして臨めています。11年一緒にやってきた経験から監督、役者それぞれのキャラクターが互いに分かっていて、「この監督の時はこうだろうな」というのがこちらもスタッフさんも予測できるので、できているのだと思います。
――では最後に、クライマックスへ向け直樹と倫子の今後など、見どころをお願いします。
2人は1話の逆プロポーズから始まり、仲が良さそうには見えるのですが、倫子が一方的に“主婦ごっこ”をしているというのが現状です。倫子があまりにも先走っていて、直樹さんに振られちゃうんじゃないかという不安に、中越としては陥っているぐらい(笑)。「倫子ちゃんそれはダメでしょ、重い(笑)」と思われていると思うので、その重さに直樹がどう応えてくれるのか、どう判断を下すのかが注目です。また、そこに野際さんや渡瀬さんがどう関わってくるのか、そして2人の未来がどうなるのかが、倫子としての見どころですね。
毎週水曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送