連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほかNHK総合ほか)に、6月18日(土)の放送回から登場する及川光博演じる編集者・五反田。常子(高畑充希)が新聞広告を見て入社した出版社のメーン編集者で、いい女と見れば手当たり次第に口説き始める“女好き”のキャラクターだ。
今回、そんな五反田を演じる及川にインタビューを行った。役柄に対して「全く僕の引き出しの中にはないキャラクター」と意外な発言が飛び出した及川に、役に対しての思いや、激動していく「とと姉ちゃん」の今後の展開を聞いた。
――「朝ドラ」初出演のご感想をお聞かせください。
ついこの間、デビュー20周年を迎えたんですが、駆け出しのころは朝ドラに出演するなんて想像もできませんでした。想像もしなかったことが実現すると非常にハッピーです。欲張って「あれ? もしかして朝ドラ出られるんじゃないかな」と虎視眈々(たんたん)とやっていると、出演できなかった時にすごく悔しいじゃないですか。だから、想像もしていなかった現実を非常にうれしく思います。
――長丁場の撮影を乗り切るために心掛けていることはありますか?
そうですね、現在ライブツアー中で、へとへとになるまで踊って、そこから月曜日のリハーサルから始まる撮影に向けて、新幹線や飛行機の中でせりふを(頭に)入れていくという生活をしているので、疲労回復を早めるためにアスリート用のアミノ酸を飲んでいます。あとは睡眠をしっかり取るために、氷枕をタオルにくるんで、頭を冷やして寝ています。
――演じられた五反田一郎とはどういう人物か、お聞かせください。
軽薄なだけでなく、やるときはやる。この時代には珍しいフェミニストで、女性に優しいキャラクターです。一言で言ってしまうと“女好き”。全く僕の引き出しの中にはないキャラクターなんですけれども(笑)。
五反田の最大のポイントは、常子を帝大時代の先輩・花山伊佐次(唐沢寿明)に引き合わせることです。その橋渡し役というところが大事ですね。
――五反田役に載せた及川さん流の“味”というものはありますでしょうか。
監督からの指示でもありますが、女性に対して距離を詰めていくところですね。どちらかというと耳元でささやく距離感で、こんなに近づいちゃっていいの?と。だから朝ドラの中でも、そこはかとなく夜の匂いを漂わせている人です。
――お話を聞いていて、五反田は及川さんにぴったりの役なんだなと思いました。
そうかなぁ(笑)。それはおそらく僕が過去に出演していた演技が評価されてのことだと思います。実際の僕はそんな女性に距離を縮めたりはできない。いやー、もうドキドキしちゃう。
――台本を読んでいると、キャラクターに及川さん自身のキャラクターを期待されていると思う部分もありますか?
そうですね、脚本家の西田征史先生とは、以前彼自身の監督作品で、お世話になってから縁があります。台本を読めば、西田さんの描きたい世界、空気感というものは何となく伝わってきますし、もちろん自分なりにキャラクターを構築した上であとは監督の指示に従うというスタンスです。
――五反田はご自身とは違うということですね…。
五反田は及川光博とは違うとは思いますが、ミッチーとは似ているところがあると思います。…何だそれ(笑)。今回は演じる中で、ひょうひょうとした、軽薄ではないにせよ軽みのある存在感を、“いい加減”で演じていきたいと思います。
【「及川光博『とと姉ちゃん』唐沢寿明との共演を語る!」に続く。6月16日(木)昼0時に掲載予定】
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