山田詠美、禁断の愛憎劇「賢者の愛」がドラマ化!
直木賞受賞作家・山田詠美の著作「賢者の愛」(中央公論新社刊)が、8月20日(土)にWOWOWで初めてドラマ化されることが分かった。
山田といえば、'85年に「ベッドタイムアイズ」で文藝賞を受賞し、鮮烈な作家デビューを飾った恋愛小説の名手。'87年には「ソウル・ミュージックラバーズ・オンリー」で直木賞を受賞するなど、これまで数々の賞に輝いている日本を代表する作家だ。
「賢者の愛」は、そんな山田が谷崎潤一郎の「痴人の愛」をモチーフに、主人公の女性が初恋の人と親友の間に生まれた息子を、20年の歳月をかけて“自分好みの男”に調教していく話題作。
初恋の人を一瞬で奪い去った親友とその周りの人々への“復讐(ふくしゅう)”が生きる糧となってしまった悲しき主人公の、背筋の凍るような心理戦を軸に、20年にわたる“愛”と“憎”を鮮烈に描く。
この夏、思わずむせ返るほど濃厚な人間ドラマが、豪華キャスト陣をもって映像で世に出ていく。
【ストーリー】
東京近郊の高級住宅街に佇む古い洋館で、13歳の高中真由子は編集者の父、母、そして真由子が恋心を抱く、離れに住む作家志望の青年・澤村諒一と幸せに暮らしていた。
ある日、隣の豪邸に真由子と同じ年頃の朝倉百合が家族で引っ越してくる。すぐに仲良くなった真由子と百合だが、控えめな真由子は自由奔放で真由子のものを全て欲しがる百合に振り回されるように。
やがて社会人となったある冬、百合が突然、諒一の子供ができたと告白し、百合と諒一は結婚。百合の出産に立ち会った真由子は、息子に名前を付けてほしいと百合にせがまれ、ある思いから「直巳(ナオミ)」と名付ける。
それから20年がたち、今や文芸誌の編集者となった真由子は、百合や諒一に内緒で直巳と逢瀬を重ねていた。直巳は真由子に依存し彼女を求め続けてしまう。それこそが、真由子の20年に及ぶ復讐だった。
8月20日(土)、WOWOWにて放送予定
原作=山田詠美「賢者の愛」(中央公論新社刊)