山梨・北杜市小淵沢町で開催された“八ヶ岳ホースショー”にて、大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)で真田信尹を演じる栗原英雄、矢沢三十郎頼幸を演じる迫田孝也がトークショーを行った。
同イベントは、ことしで38回目の開催となる馬の町・小淵沢の象徴となる催し。人馬一体の華麗な演技が間近で見られ、クライマックスの打ち上げ花火は北杜の夏を彩る風物詩だ。
会場の小淵沢には、山梨県馬術競技場を中心に乗馬クラブが8カ所あり、約200頭もの馬が飼育されている。調教馬として高い評価を受ける小渕沢の馬は「真田丸」をはじめ、多くの戦国ドラマ、映画などに出演している。
栗原は「『真田丸』でも、馬術指導の田中光法氏がオーナーの乗馬クラブでお世話になっていますが、馬がしっかりトレーニングされているので安心感を与えてくれます。演技に集中する上で、この安心感というのは本当に大切なんです。その上で田中さんが人と馬の相性まで考えて馬配(ばはい)してくれています。大河ドラマの撮影前から北杜市には何度もトレーニングで通わせてもらいました」と明かした。
また、迫田は「尻の皮がむけるまで、ここ小淵沢で練習してきました。ここでの経験をしっかりと画に残せるよう、今後『真田丸』でも頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
また、2人は真田家や真田家が仕えた武田家ゆかりの場所などを訪問。まず、信尹の菩提寺である龍岸寺を訪問。真田家ゆかりの地としては今まであまり知られていなかったが、真田イヤーのことしは、全国より多くの「叔父上」ファンが墓参りに訪れている。
栗原と迫田は、信尹の物だったと伝わるはかまや陣笠、馬上鞭や柄杓、馬の鞍など、六文銭のあしらわれた信尹の遺品の数々に触れた。栗原はあらためて「真田信尹を演じることに対し気の引き締まる思いです」と語っていた。
さらに2人は、武田信玄の居住した躑躅ヶ崎館跡に建つ武田神社へ。東側の大手門前には、大坂の陣で真田信繁が築いた「真田丸」の元となったと言われる武田流築城術の一つ“丸馬出”の遺構がある。
その近くには武田家臣団の屋敷跡も多数あり、その中には信尹の父・真田幸隆のものも。信玄の屋敷との近さから、いかに幸隆が信玄にとって重要な家臣だったかが伝わる。
そして、2人はミニ企画展「隠岐殿遺跡の謎」が開催中の韮崎市民俗資料館も訪問。“隠岐殿遺跡”とは、武田家最後の当主・勝頼が築いた新府城下で発掘されたもので、信尹が武田家に仕えていたころの屋敷跡だったのではないかと推測されている。
4年ぶりの展示となる遺跡の出土品に触れた栗原は「信尹公の菩提寺・龍岸寺でも遺品に直に触れさせていただきましたが、ここでも信尹公の物だったのではないかという貴重な出土品を直接手に取らせていただいて感激です。また、真田丸をきっかけにこの隠岐殿遺跡出土品が再び展示されるということもうれしく思います」と語った。
その後は、韮崎市教育委員会教育長の案内で、新府城の三日月堀や乾門からの二の丸、本丸を見学。撮影でも新府城を訪れていた迫田は「撮影では本丸と藤武稲荷神社へ上がる急な階段しか見ていなかったので、丸馬出は初見でした。改めて新府城の全容をつかめました」と語り、その堅固さを体感していた。
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