9月18日に放送された大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)の第37回『信之』では、関ヶ原の戦いが家康勝利で決着したと知り、昌幸(草刈正雄)、信繫(堺雅人)は降伏。信幸(大泉洋)は昌幸と信繁の助命嘆願のために家康(内野聖陽)のいる大坂へと向かい、“真田家の誓い”のために奮起した。長期戦になると踏んでいた関ヶ原の戦いがあっけなく終わってしまい、信繫からの「降伏」の進言を悔しがる昌幸の姿はとても印象的で、さらには三成(山本耕史)と刑部(片岡愛之助)の最期の姿には多くの視聴者が涙した。
「策士でありながら、とぼけた感じが味があって深い」「真田家の生き方を名演技で…顔も声もシブい!」など、“昌幸ファン”の視聴者も多く、「真田丸」になくてはならない存在だが、9月25日(日)放送の第38回『昌幸』では、ついに昌幸の“最期の戦い”が描かれる。
昌幸を演じる草刈正雄は「昌幸は子供みたいな男でね、出浦昌相(寺島進)も同じようなところがあって、昌相とのシーンは好きなんですよ。やんちゃ坊主がそろって『あそこの学校殴り込みに行こうぜ』と言っているような感じで。昌幸自身は、天下をどうこうというより、昌相の言葉もあったけど、『戦場でないと生きられない』というそんな感じなんでしょうね」と明かすが、そんな昌幸に、家康は“死よりも苦しい仕打ち”として、二度と戦場に出られないよう監視するため、九度山に蟄居(ちっきょ)を命じる。
「家康と再会したときは、以前にもまして怖い感じはありましたね。内野君の芝居がなかなか憎々しくてね(笑)。とても重厚で、とても面白いシーンでしたね。関ヶ原では、久々に昌幸の目論見が外れたというか、あそこからガクーッと落ちますよね。でも、昌幸はイケイケ親父ですから、最後まで諦めないですよ。後から気付いたのは、昌幸って、ずっとお屋形様(=武田信玄)に引きずられた人生なんですよね。そういう意味では、昌幸には意外に義があったかな、と勝手に思っています」(草刈)
家族の絆が描かれた「真田丸」。草刈は、次世代を担う“息子”堺雅人&大泉洋へエールも。
「振り返ってみると、チームワークは最初からとても良かったですね。芝居上でも変な遠慮がなかった。皆、容赦なく自分を出してきて、それが面白かった。堺くんも洋ちゃんも魅力的な俳優ですごい! 洋ちゃんはあんな生真面目な役をよくやっているなと思うし、堺くんは緻密に演技プランを考えてくる人だから、僕とか洋ちゃんとは全く違う個性ですよね。最後は、2人とも思い切り楽しんでよ! せっかく面白い台本だから。どんなふうになるか僕も楽しみ。お化けで出ようかな(笑)」
【9/25(日)放送 第38話「昌幸」あらすじ】
九度山に蟄居となった信繁、昌幸らの生活が始まり、信繁と春(松岡茉優)の間には息子、娘が誕生。蟄居生活が長引き、昌幸が少しずつ気力を失う中、信之は信繁らの蟄居を解いてもらうよう家康に赦免を願い続ける。一方、家康は18歳となった秀頼(中川大志)と対面するが、立派な青年に成長した彼に危機感を抱く。
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