サプライズゲストの登場で広瀬アリス感涙! 映画「L —エル—」舞台挨拶レポート 

2016/11/29 16:50 配信

映画

11月25日に映画「L —エル—」の公開初日舞台挨拶が、東京・TOHOシネマズ新宿で行なわれた。登壇したのは、愛を求めて波瀾万丈の人生を送る主人公エル役の広瀬アリス、エルを生涯愛し続けたオヴェス役の古川雄輝、そして監督の下川天。「L —エル—」の原作となったのは、Acid Black Cherryの同名コンセプトアルバム。音楽アルバムが映画の原作になるのは国内初の試みということで話題を集めたが、この日Acid Black Cherryのyasuがサプライズで登場。3人に花束を手渡すと、驚きのあまり広瀬アリスが涙ぐむシーンも。驚きと喜びに沸いた舞台挨拶の模様をレポート!

古川雄輝、広瀬アリス、下山天監督の3人が登壇


いろんなことに悩んでる女性に見ていただければうれしいかなと思います


満員の観客の中、大きな拍手に迎えられて、広瀬アリス、古川雄輝、下山天監督がステージに登場。それぞれが初日を迎えられた喜びを挨拶に込めると、インタビューに突入。

――広瀬さんは愛を求めてきた女性の生涯を演じられましたが、特に注目してほしいポイントはありますか?

広瀬:今回は10代からおばあちゃんになるまでを演じさせていただいたので、少しずつ彼女が成長していく姿をぜひ見ていただきたいなと思っております。

――生涯を演じるっていうのは大変だったんじゃないですか?

広瀬:そうですね。まだ、おばあちゃんになったことがないので(笑)。だからそこが一番大変でしたね。特殊メイクを10時間つけていたら長い方だと言われてたんですけど、18時間ぐらい続けてつけていて。古川さんはそのうちの10時間ぐらいは何もしてなかったんですよね、待ち時間で。それも大変だっただろうなと(笑)。

エル役の広瀬アリス


――古川さんは一途にエルを思い続ける男の役を演じられましたが、どこかご自分と共通するポイントはありますか?

古川:オヴェスは結構自分の気持ちを伝えたりするのが苦手な部分があると思っていて、そういうところは自分とも共通しているのかなって思います。愛する人に単純に「愛してる」とか「好きだよ」っていうだけじゃなくて、他の行動でそれを見せてしまうというか。そういうところはちょっと似てるのかな。

――あんまり愛してる愛してると言えるタイプではない?

古川:あんまり言えないですね、恥ずかしいんで。

――年老いた時の撮影は大変でしたか?

古川:さっきも話に出ましたが、10時間おじいちゃんで待ってるわけで。口も動かないんですよね、特殊メイクで。だからご飯食べる時もほんとにおじいちゃんみたいに、なんとか口の中にご飯を入れる感じで大変でした。

オヴェス役の古川雄輝


――会場には完成披露試写会にも来たという方がたくさんいらっしゃるんですよね。その時の会話でおぼえてらっしゃるかもしれませんが、お二人があんまり交遊を深められなかったという話があったんですが、その後ご親交は深まりましたでしょうか

古川:はい、……(笑っている広瀬を見て)なんか言いましょうよ、無言じゃなくて(笑)。裏では話をしてるんですよ。ついさっきはジャケットに触れていただいて。短いから「間違えて切っちゃったの?」とか、「これ糸出てるよ」とか。こういうデザインなんですけど。

広瀬:ベルトのサイズ間違えちゃったの?とか。前回の舞台挨拶よりは近づけてます(笑)。

――それはよかった。その舞台挨拶にAcid Black Cherryの大ファンだというお兄様が見に来られてたんですが、その後感想など聞かれました?

広瀬:家に帰ってから感想を聞きまして。普通に「よかったよ」と言ってもらえました。

――もうちょっとなんかなかったですか?(笑)

広瀬:あんまり妹がやってる仕事に興味がないみたいで、あと口ベタなところもあるので、あんまり長々と感想を聞いたら嫌がるだろうなと思って。でも母には「めっちゃ本当によかった」っていう連絡があったらしいので、ひと安心して初日をしっかり迎えられるなと思いました。

――他にどんな方に見てもらいたいですか?

広瀬:今回はエルという女性の人生の話なので、ぜひいろんなことに悩んでる女性に見ていただければうれしいかなと思います。恋愛だけではなく、仕事だったりとか、いろんなことに悩んでる方に見ていただければ。こんなどん底な女性もいるんだぞっていうことをしっかりと(笑)、わかってもらえるかと思います。

古川:今も話にあったように愛っていうのが一つテーマになってる気がするので、僕の年齢になってくると友人とかも結婚してたりしますので、ご夫婦とかカップルとか、愛する人と一緒に見ていただきたいなと思います。

下山:やはり監督のミッションでいえば、Acid Black Cherryのファンのみなさんにまず見ていただきたいです。yasuさんの込めた思いをフィルムに焼き付けたと思いますので、エンドロールの時に映画化されてよかったとファンのみなさんが思っていただければ僕はそれが一番の本望です。それともう一つはファンのみなさんもAcid Black Cherryの世界を一人でも多くの人に伝えたいと同じように思ってると思うので、ファン以外の皆さんも見て楽しんでいただいて、Acid Black Cherryの方にはまってきてくれたらなあと思います。

――ではここで映画公開のお祝いをということで、この方たちが駆けつけてくださいました!(yasu、菊池真太郎プロデューサーが花束を持って登場)

Acid Black Cherry(左から2人目)の登場に驚きの表情を隠せない広瀬アリス


Acid Black Cherryのyasu


yasu:このたびは映画公開初日おめでとうございます。そして撮影本当にお疲れ様でした。僕もこの菊池プロデューサーとAcid Black Cherryでずっとコンセプトアルバムを作ってきてるんですが、今回こういう形でまさか映画化していただけるなんて夢にも思ってませんでした。僕たちは元々漫画家志望で音楽は作ってるんですけど、いろんな形のエンターテインメントができないかなと思ってコンセプトアルバムをずっと作り続けてきたんです。こんな素敵な監督と素晴らしい役者さん、いろんな人の思いがこの作品に気持ちや魂が込めてくれて、またこうやって僕たちの手を離れてみなさんの手元に違う形で届くっていうのは、これはまたなんとも言えないぐらい幸せな気持ちです。僕らのことを知らない方もたくさんいると思うんですけど、いろんな人の思いが詰まった「L –エル–」という作品を、みなさんの人生の中の一ページに刻んでもらえればいいかなと思うので、今日はみなさん楽しんでいただけたらなと思います。おめでとうございます!

古川雄輝、広瀬アリス、Acid Black Cherryのyasu


――ありがとうございます。ファンの皆さんもすごいビックリされて。今レコーディングの中来てくださったんですが、また新曲も楽しみにしております。ありがとうございました。(yasu、菊池プロデューサー退場)

広瀬:びっくりした!知らなかった!うれしいですね。初めてyasuさんから今回の「L —エル—」の話が聞けて。前、撮影現場にyasuさんがいらっしゃってくださって、その時はただただお互いの好きなマンガの話をして終わってしまったのでよかったです。

――広瀬さんお兄ちゃんに自慢できますね。

広瀬:超自慢します。ほんとに嬉しいですね。

――では、最後にメッセージをお願いします。

監督:この「L —エル—」はyasuさんの熱いアルバムへの思いから始まって、ファンのみなさんが先にありまして、僕たちムービーチームがそれを受け継ぐ形でスタッフキャストで一丸となって映画の形にしました。これが「L —エル—」のまた新しい進化の形として見ていただいて、そして今度この映画を見てアルバムをまた聴いていただくと、アルバムとのまた新しい関係が生まれるのかなとそれをちょっと期待します。Acid Black Cherryのことを知らなくても、どっぷりyasuさんの世界に入っていける映画だと思います。

古川:みなさん本日は本当にありがとうございました。ぜひ一度と言わずまたこの「L —エル—」の世界観を楽しみに、劇場の方に来ていただけたらと思います。

広瀬:この作品のお話をいただいた時から本当にプレッシャーで。音楽アルバムを実写化するっていうことでファンの方々だったり原作を知ってる方々にいろんな意見をいただいて、でもそれでも自分の中で新しい挑戦として頑張りたいなと思っていて。そしてやっと今日という日を迎えることができました。……(涙ぐみ言葉を詰まらせて)この作品で自分が大きく成長したなって自分でも思う時がたくさんあって、この瞬間瞬間を大事にしたいなと思いながら作った作品です。スタッフのみなさんだったり、関係者のみなさん、キャストのみなさん全員で身を削って作った作品です。ぜひたくさんの方に見ていただきたいですし、Acid Black Cherryのファンの方にも見ていただけたらなと思います。

撮影●幸田昌之 取材・文●大窪由香

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