「真田丸」が最終回!「最後まで諦めずに勝つつもり」で描かれる!
NHK大河ドラマ「真田丸」(日曜夜8:00)が、12月18(日)放送で最終回を迎える。1年2カ月に及んだ撮影に深く携わってきた同番組の制作統括を務める吉川邦夫プロデューサーが、最終回の見どころと幸村たちの戦いをどう描くか、語ってくれた。
――「真田家は時代に翻弄されてきた家族。真田でしか描けない戦国時代がこのドラマの基本です」と語る吉川制作統括。
吉川:2話でくじ引きをするシーンを描きましたが、大河ドラマでは私も見たことがありません。でも、次にどの大名が勝つのか全く読めない以上、彼らは実際ばくちを打つしかなかったはず。脚本の三谷幸喜さんは「武将の話を面白く描いちゃっていいのかな」と心配されてましたが(笑)。そんな実感の伝わる人間臭さこそこの物語の魅力です。幸村や家康をはじめ登場人物は全員完全無欠の英雄ではなく、悩める等身大の人間として描きました。それをキャストの方々が絶妙に演じてくださったと思います。
――大坂の陣ともなると、結果はもちろん誰がどの順番で死んでいくかまで周知の事実。それをどう描く?
吉川:結果を知る私たちはつい“神の視点”で物事を見てしまいますが、実際に戦っていた彼らには先は全く見えなかったはず。戦闘が続いたのは豊臣方が諦めなかったからだし、徳川勢の経験不足を痛感している家康は心中穏やかではなかったと思います。そして、軍勢は「所詮、人の集まり」ですから、予想外のきっかけで運命が変わってしまうことも…。これまで同様、幸村の目線で、最後まで諦めずに勝つつもりで、戦いを描きます。
そして、最終回の見どころとして六つのポイントを紹介してくれた。
(其の一)真田丸崩壊「難攻不落の大坂城が弱体化」
真田丸での奇策で勝利したが、徳川の罠により真田丸は破壊され、堀も埋め立てられることに。丸裸になった大坂城で戦いを続けることができるのか。幸村はピンチを絶望ととらえず次の一手を繰り出す!!
(其の二)信之との再会「敵味方に別れた兄が援護!?」
徳川方の信之と豊臣方の幸村。関ヶ原の戦いで家康に命がけで交渉し、幸村と昌幸(草刈正雄)を救ったが、今回も弟のために奔走? 互いを信頼し理解し合う2人が最後に分かち合う思いとは一体?
(其の三)牢人との結束「五人衆が結束を固める!」
打倒・徳川という気持ちのみで団結し、戦いに貢献した牢人衆だがひと筋縄ではいかない人物ばかり。前回で後藤又兵衛は戦死してしまったが、彼らは最後まで同じ方向を見て戦うことができるのか? クセ者を見てきた幸村の手腕で勝利をつかめるか!?
(其の四)豊臣中枢部の駆け引き「秀頼ついに戦場に立つ!?」
大坂城を取り囲まれても秀頼を戦場に立たせなかった茶々。その裏側には、秀頼を愛する気持ちと死への恐怖があるのは確か。豊臣家存続のために一丸となって徳川軍に戦いを挑めるのかが分かれ道。
(其の五)最後の軍略「徳川を倒すための幸村の一手」
一度、和睦交渉に入ったが再び戦いを仕掛けてくる家康。秀忠がいるとはいえ家康の影響力は相変わらずだ。幸村は最後の奇策で家康に戦いを挑む
(其の六)幸村が最後に目にしたもの「最後まであきらめない男・幸村」
常に冷静に信長・秀吉・家康ら名武将を見てきた幸村の心に、最後まで迷いはない? そして、史実に基づきながら真田の人々の目線で描かれてきた本作。戦火の中で、幸村が最後に目にしたものは!?
第50話 最終回
12/18(日)夜8:00-8:55