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“圧倒的に歌う人”植田真梨恵「動き続けた1年でした」

2016/12/31 07:00

感情型シンガーソングライター・植田真梨恵にロングインタビューを敢行!
感情型シンガーソングライター・植田真梨恵にロングインタビューを敢行!


――'08年7月にミニアルバム『退屈なコッペリア』でインディーズからデビューされたと思いますが、その当時のことは今でも覚えていますか?

コッペリアはCD屋さんに最初に並んだ1枚なので、うれしくてマネジャーと買いに行って、私の名前とタイトルが印字されたレシートを見たときに「すご~い!」って思いました。それは鮮明に覚えています(笑)。

――その後、1stフルアルバム『センチメンタルなリズム』もリリースされましたが、フルアルバムを出すというのはまた違う味わいがあるものですか?

うれしかったです! でも、ミニアルバムを3枚出した後で、実はこれで全てをやめてしまおうかなと思っていた時期だったので、今あるもの全てをこの1枚に詰め込む気持ちというか、全てを封じ込める思いで作った1枚だったんです。

そういう意味ではインディーズ時代のベスト盤ともいえるような1枚になりました。出せてうれしかった半面、気持ち的にはギリギリでした。“傷だらけの1枚”といった感じのアルバムですね。

――私も大好きなアルバムですが、素人ながらいろいろな感情が詰まったアルバムだなと思いました。

ありがとうございます。現代を生きる10代のシンガーソングライターの人もそうだと思うんですけど、10代~20代って本当に心が揺れ動く時期なので、その頃に作った1枚というのは、人生の中でも宝物になるんじゃないかなと思っています。それは私だけに限らずいえることですよね。

――それからまた少し時間がたち、いよいよメジャーデビューを迎えられました。アーティストの方にとってインディーズからメジャーへ移るのは心境的にだいぶ違いますか?

そうですね。大阪に出てきてすぐの時や、もっと遡ってそれ以前に目指していた夢というのがメジャーデビューでした。華々しい歌を歌う世界にいる、というのが“メジャー”のイメージだったので、ついにメジャーデビューという扉が見えたとき「なるほどこれか…」と思いました。

でも、今の会社で一歩一歩マネジャーと一緒にやってきた中で、次のステップとして出てきた扉だったので、これしかない!という気持ちで楽曲を制作していきました。ようやく自分の中で曲作りというのが明確にできるようになったかもしれない、というタイミングでしたから。

――そしてまた飛びますが、'16年は「スペクタクル」からシングル3作、アルバム1作、ライブもたくさんありました。ざっくりお聞きしますが、どんな年でしたか?

ひたすら音楽の上で転がった1年です。たくさん考えたり、練ったりする時間は取れなかったので、心の動くままに、抱えていることをそのままにやってきました。どちらかといえばインディーズ時代にやってきたことが意図せずよみがえったような年でしたね。

シングルもアルバムもDVDもリリースがあって、ライブもたくさんあったので本当にうれしかったです。ひたすら止まらず、動き続けた1年でした。

――夏の「PALPABLE! BUBBLE! LIVE!」は一夜限りの決め打ちでしたか?

言いにくくてごめんなさい(笑)。あれは赤坂BLITZでライブがしたかったというのと、去年の「UTAUTAU」というツアーは、その名の通り「歌を歌う」というシンプルなバンド編成で無駄をそぎ落とし、歌を真ん中に置くというコンセプトでやったライブだったんですけど、それとは別に、もっといろんなことが起きるような夜にしたいと思って開催しました。

――いきなり箱から出られていましたが(笑)、演出は植田さんが考えられたんですよね? 

そうなんです(笑)。舞台監督さんが入ると聞いていて、話し合いのためにアイデアを出したんですけど、案を出せば出すほど私の頭の中にあるものを具現化しようという方に動いてくださって、結局舞台監督さんではなく、私があれこれリクエストする形になりました。

バンドの皆さんにガスマスクを着けてもらって、ここまで歩いて、ここでこういう感じで動いてくださいとみっちり監督しました(笑)。1月に発売されるライブDVDにその様子も収録されますが、私が箱から這って出てくる、まるで悪夢のような一夜にしたいなと思って考えた演出です。

――『ロンリーナイト マジックスペル』は「夢」がテーマということですが、なぜ夢をテーマにしようと思われたんですか?

そこですよね。「夢のパレード」も、その前からずっと書き続けていた曲も今回アルバムに入っているんですけど、どれもこれも夢というワードがたくさん入っていて。コンセプトを決めていたわけでもなく、何も考えずに曲を作っていたので、あらためてなぜ夢だったのかは私にも本当のところは分からないんです(笑)。

たぶん子供のころからずっと大切にしているワードが夢だったので、それが頭にずっとあって、無意識で曲を書いた時にたくさん入ってきてしまったのかなと。

――ちなみに植田さんはよく夢を見ますか?

見ますよ。最近つらかったのは、喉から…長いままのカマボコが出てくる夢です(笑)。めっちゃ痛くて、苦しくて、すごくつっかえていたものが出た感じでした。たぶん、鼻炎なので寝ているときに息苦しかっただけだと思うんですけど(笑)。

――逆にいい夢は覚えていますか?

いい夢はあまり覚えていなくて、奇妙な夢の方が多いですね。いい夢は人に言わない方がいいと聞くので、あまりいい夢の話はしたくないのもありますけど…(笑)。この間の夢は、突然私の誕生日になって、集まった女友達10人くらいから、めっちゃプレゼントをもらうっていう夢でした。

それを夢占いで見たら、すごい吉夢だったんですよ! だから、今の今までだまっていたんですけど!(笑)

――あ…すいませんでした!(笑) 

いえいえ。冗談ですよ(笑)。

下に続きます
■PROFILE
植田真梨恵(うえだ・まりえ)
1990年9月22日生まれ。福岡県出身。B型。
2ndアルバム『ロンリーナイト マジックスペル』が発売中。‘17年1月13日(金)からは、同アルバムを引っ提げたツアー「植田真梨恵LIVE TOUR 2017 [ロンリーナイト マジックスペル]」を全国9都市で開催する。

画像一覧
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  • 感情型シンガーソングライター・植田真梨恵にロングインタビューを敢行!
  • 【写真を見る】植田真梨恵は「昔から“圧倒的に歌う人”が好きで、歌うだけで空気が変わるというか、そういう人に憧れていました」と明かす
  • 宇多田ヒカルやMISIA、aikoなどの女性アーティストが好きだったそう
  • 『退屈なコッペリア』でインディーズデビューした当時、マネジャーと一緒にCDを買いに行ったんだとか
  • 独特のアートワークにも定評のある植田
  • 1stフルアルバム『センチメンタルなリズム』はインディーズ時代のベスト盤だと自信たっぷり
  • 夢をテーマにした最新アルバム『ロンリーナイト マジックスペル』の制作秘話も語る
  • 夏の「PALPABLE! BUBBLE! LIVE!」は植田みずからみっちり監督したそう
  • 「あまりいい夢の話はしたくないのもありますけど…(笑)」といたずらっぽく笑う植田
  • メジャー2ndフルアルバム『ロンリーナイト マジックスペル』(通常盤)は好評発売中!

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