そしてファンから札幌や久留米、神奈川、広島など各地からファンが集まっていることを知り、あらためてファンのありがたみを感じた植田。
少しためた後「子供の頃の夢とか、将来の夢とか、今ここにいないもののことを歌っている歌が多いですが、今ここにあるものだけを目いっぱい感じで抱き締めて歌っていたい曲をお届けしたいと思います」と曲振りをすると、ピアノ・西村広文の指先が走り出し、美しいメロディーが流れる。
ミラーボールが光る中、その光にも似つかわしくない植田のきれいな歌声が会場に響き渡り、“圧倒的に歌う人”の本領発揮ともいうべきボーカルを存分に披露し、MCの和やかな空気から一変してしっとりとしているけど、心地よい空気がO-EASTを包み込んだ。
歌い終えると、ピアノの西村を残してバンドメンバーがステージを後にし、ピアノと植田の優しい歌声だけで“ロンマジ”収録曲の「僕の夢」へ。
植田の高いキーの歌声とピアノの奏でるハーモニーが、優しくふんわりとした空気を作り出し、まるで電気毛布で温めた布団に入って目をつむるときのような何物にも代えがたいホッとするひとときが訪れる。
そこから年明け恒例の「Lazward Piano」ライブさながら植田と西村のみの編成で、数曲スペシャルパフォーマンスが行われた。
そこでテレビ朝日のマスコットキャラクター・ゴーちゃん。初めての映画のために書き下ろされた楽曲「虹はかかるから」で、カラフルなメロディーに爽やかな歌声がとてもよくハマっていた。
そして「では、アルバムの曲に戻りたいと思います」と、後半戦へ突入。“ちょっと懐かしいけど、切ない曲”と評する「I was Dreamin'C U Darlin'」から、カウボーイハットをかぶる植田と、馬のお面をかぶったギターの鶴澤夢人の姿が印象的な「WHO R U?」へとつなぎ、アルバムの世界観が表現されたゾーンに。
続く「パエリア」では、楽しげな曲にちなみ、曲前にある寸劇のようなパフォーマンスをはさみ、いっせーのーせのメンバーが大活躍した。
そして「パエリア」をコミカルな動きも交えて歌い上げ、懐かしの歌を2曲続けてバンドメンバーを1人1人紹介していく。
次の「夢のパレード」へ向け、ファンに「みんなも歌ってください!」といい、会場全体でサビに入るときの「あ~あ~あ~♪」を大合唱。そこから最新シングルでもある同曲を力いっぱいに歌い上げ、会場のボルテージは最高潮に高まった。
MCでは「今日はたくさん歌ってくれて、たくさん楽しんでくれて本当にどうもありがとうございます。皆さんに会えることが本当にうれしいです! すっごく早く2016年が終わり、2017年になり、始まっちゃいましたが、日々いろいろなことが起きる中で、皆さんのいつもそばにある音楽を歌っていたいです。
すっごくつらくて、何か諦めたいとき、そういうとき、どうしよう!って思ったら、今日みんなで歌った『あ~あ~あ~♪』というのが皆さんを元気づけられればいいなと思います。きょうは本当に来てくれてありがとう!」と深々と頭を下げ、ファンに感謝を述べた。
ファンから割れんばかりの拍手が起こり、植田が「アルバムの中でもとっても大切な1曲を歌います」と語り、切ないMVも話題のバラード「ダイニング」を静かに、そしてしっかりとした歌声で熱唱し、クリスタルのベールのような空気感がファンの心を一つにする。
その後も『ロンリーナイト マジックスペル』の収録曲「犬は犬小屋に帰る」「JOURNEY」を全力で歌い切り、本編の幕が下りる。
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