「しおり!」コールが鳴りやまないアンコールでは、アルバムの中でもファンへの感謝をつづったという曲「名前のない手紙」をパフォーマンス。
MCでは「本当に今回は、また特にものすごく深いものというか、いろいろなものが詰まったツアーになったなってあらためて思いました。天候とかもころころ変わったりして、それに多少なりとも操られながら…(笑)。特に札幌とかはお客さんも大変だったと思うんですけど、無事に公演ができたのも奇跡だったと思うし、その時その時で皆さんとの思い出がたっぷりたっぷりできたなと、今はうれしい気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます」と、万感の思いを明かす。
さらに新山は「ファイナルなので、私だけじゃなくてメンバー1人1人にも感想を聞いてみようかな」といたずらっぽく笑うと、メンバーがキョトン。「『何でや!』ってかをしていますけど(笑)、聞いてみましょう」とめげずに1人1人に感想や思いのたけを語ってもらった。
その後、写真撮影の段取りを忘れ、先にエレキギターをスタンバイしてしまう天然ハプニング(?)がありつつ、ステージと客席一体となって写真撮影が行われ、続けて「ありったけの愛」「現在地」というカバー曲2曲をパフォーマンスした。
いよいよラスト。印象的なピアノのメロディーが流れ出し、「次で本当の本当にラストです。この曲で締めたいと思います、みんなも一緒に歌ってください!」と語り、メジャーデビュー曲の「ゆれるユレル」を披露。
観客の手拍子と相まって、いつも以上に力強い演奏スタイルで思い入れの強い同曲を歌い上げると、ステージを縦横無尽に駆け回り、自分が弾いていたギターのピックを客席に投げ入れ、バンドメンバーと息を合わせて演奏を終えた。
何度も何度も感謝の言葉を繰り返し、「本当にありがとうございました。また次回ライブでお会いしましょう、新山詩織でした」と、メンバーと全員で観客に頭を下げ、2時間超の白熱のステージが幕を下ろした。
いつだって泣き出しそうなくらい繊細に見える新山が、20歳を迎え、21歳へ近づき、どんどんと大人へ歩みを進めていく中で、彼女の音楽との向き合い方も変わっていくのかもしれない。
ただ、無尽蔵のノビシロがありそうな新世代の歌姫・新山が、以前と比べて格段とたくましく成長していることは絶対に間違い。
われわれの“ファインダーの向こう”から輝きを放ち続ける彼女の姿を、ありったけの愛で見守り続けていきたいところだ。
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