5月27日に千秋楽を迎えた舞台「信長の野望・大志 -春の陣-」には、モーニング娘。6期メンバーの田中れいなも出演した。現在ガールズユニット・LoVendoЯのボーカルとして活動する田中は女優業も並行して行い、モーニング娘。卒業後の舞台出演はこれで5作品目になる。
公演後には演じ終えた今の気持ちと、次の主演ミュージカル「ふしぎ遊戯 ~蒼ノ章~」(10月13日~21日、東京・全労済ホール/スペース・ゼロ)、続編「-冬の陣- 王道執行 ~騎虎の白塩編~」(11月8日~12日、東京・シアター1010)への意気込みも聞けた。
【舞台「信長の野望・大志」千秋楽! 続編では武田信玄・上杉謙信とのWストーリーで再び“if”の歴史を描く!! より続く】
お市を通し、レアな田中れいなが見れた16公演
田中が演じたのは織田信長の妹で、浅井長政の妻となるお市。愛くるしい容姿と生来の勝気な気質から「悪ノ娘」(2017年)の王女リリアンヌ、「音楽劇ヨルハVer1.2」(2018年)のヨルハ四号など、キャラクターものを演じさせれば抜群の存在感を放ってきた彼女だが、今回はゲーム原作とは言え、内容は正統派の戦国時代劇。お市は実在した当時の奥ゆかしい女性で、正直、そんな要素がない彼女にとっては新境地の役であり、見る側にしても新鮮な田中れいなの姿が舞台にあった。
清楚につつましい所作でお市をしっかりと表現。芯の強さは元々彼女にある部分で、それが優雅な着物姿と時代物の台詞で凛とした強さに変換されたかのような雰囲気に。身振りのできない(両手は打掛に常に添えられている)口調と表情、少しの動作だけの芝居でも、そこは歌手のステージで培ってきた表現力が大きかったのではないのかと思う。
信長には遠慮なく素直な気持ちをぶつける妹を、長政には健気であり正室としての覚悟を持つ情愛の深い妻を、娘・茶々には優しい母を。稽古時のインタビューでは悪戦苦闘と答えていたが、それぞれで違う魅力を見せる、十分に印象付けられる芝居だった。
響き渡った2種類の「レクイエム」
今回も田中の歌の魅力が十全に発揮された歌唱シーン。メロディは同じで、リズム、伴奏が異なる同じ歌詞(歌詞の組み立てに一部違いがあり)の曲だが、田中はそれをまったく違う2曲として表現した。オープニングでは高揚感を煽る伸びやかな歌声で、御霊(みたま)を送るシーンでは切なさと癒やしを込めた安らぎのある歌声で。さらに「SIDE浅井」では癒やしの「レクイエム」は2回披露されたが、それ自体も声の絞り方を変え、シーンに合わせた繊細な感情を乗せていた。
曲は舞台オリジナルの「レクイエム」。“御霊が笑う”という詞がとても印象的な歌。公開稽古で本人が「凄まじい世界」と語っていたように、戦国は憎しみとは別の感情で相手を討つ時代。兄・信長を恨まず、ただ夫・長政の御霊に安らぎを与えたいという想いが溢れ、特に閉幕後にオープニング用の「レクイエム」が再び歌われた時は、全てを終えたからこそ、兄にも、散った夫にも笑顔でいてもらいたいという、お市であり、役を全うした彼女の想いが歌に乗っているようでもあった。
改めて田中の歌唱表現はレベルが高く、田中れいなには歌――彼女が目標にするように、そんな舞台活動になっていってほしいと思う歌唱シーンだった。
千秋楽トリプルカーテンコールでは、「お市はスンってしないといけないキャラだったので、ホントは徳川軍とかすごい羨ましいなって思いながら見てました。これは歴史通りに行ってないけん、次はもしかしたら入れるかな?(徳川軍「ボケ担当で!」)。ボケ担でね(笑)、楽しい役もできたらと思うんですけど、でも今回は凛としたお市を演じることができていい経験になりました。続編も決まり、私たちもすごく楽しみなので、また皆さん見にきていただけると嬉しいです」と笑顔で挨拶した。
後日発売
■続編「信長の野望・大志 -冬の陣- 王道執行 ~騎虎の白塩編~」
11月8日(木)~12日(月)東京・シアター1010
【HP】https://nobunaga-stage.com/
【Twitter】@nobunagastage
■田中れいな公式Instagram
【Instagram】tanakareina.lovendor
■田中れいな公式ブログ
【blog】https://ameblo.jp/tanakareina-blog/
■成瀬瑛美公式Twitter
【Twitter】@eitaso
■成瀬瑛美公式ブログ
【blog】https://ameblo.jp/eitaso0216
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