毎週日曜朝6時よりNHK Eテレで放送中の「NHK短歌」(再放送は毎週火曜昼3時)。短歌の基本から表現力の磨き方まで、さまざまな側面から短歌の魅力を分かりやすく紹介している番組だ。
今回、毎月第3週放送回の司会を務めている有森也実へインタビューを実施。選者・松村由利子氏と共に短歌や与謝野晶子の魅力を伝えている有森に、番組収録の様子や短歌の魅力などについて聞いた。
――まず、番組からお話を頂いた際の感想をお聞かせください。
私にとって初めての司会なのでうまくできるか不安だったのですが、以前番組にゲストとして呼んでいただいた際にすごく楽しかった思い出がありました。ですので、そういった短歌を作る楽しさなどを伝えられたらと思いお受けしました。
――初の司会という立場に、意識されているところはありますか?
視聴者の方々に投稿していただいた歌をきちんと読まなくてはならないということ、番組の時間配分を気にしながら進めていかなければならないということなど、最初は慣れていないことばかりで大変でした。また、ゲストの方がどんなお話をなさるかということにも気を配らなければならないのですが、本番の時に初めて出てくるお話もあったりして、どんなお話が聞けるのか毎回楽しみです。
開始当初は、松村先生やゲストの方に聞かなくてはいけないお話の順番が前後してしまうなどのアクシデントもありました。でも今では松村先生とのコンビネーションが良くなってきているので(笑)、お互いに助け合いながら進行しています。
――投稿された歌を読み上げるのは、五・七・五・七・七のリズムが前提にある中、なおかつ歌の意味や文節などで変化も付けなければならず、大変な作業だと思います。
そうですね。松村先生をはじめ、ディレクターの方やスタッフの方から「ここは続けて読んだ方が意味が分かりやすい」といったアドバイスを頂けるので、少しずつ上手に読めるようになってきているかなと思います。
――収録に臨むにあたっては、どういった準備をされていますか?
番組には毎回テーマがあるので、松村先生がお書きになった本を読み直して、その中からどんなことがピックアップされているのか確認しています。また、私の担当する第3週は与謝野晶子について紹介するのも特徴なので、どのようにすれば話が膨らむのかを考えています。後は、番組では私が最も短歌初心者の方々と近い、初心者目線での出演者ですので、与謝野晶子が歌の中で使っている難解な言葉を補足してもらえるようお願いしたりもしています。
――収録の雰囲気はいかがですか?
非常に良い雰囲気でできていると思っています。最初の頃はやはり初の司会業ということもあって苦戦もしましたが、回を重ねるごとに松村先生とのコンビネーションも良くなってきていると思いますね。
――5月放送回では光浦靖子さんがゲストで出演されていて、とても話が弾まれていましたね。
光浦さんは独特の世界観をお持ちの方なので、あの収録はとても盛り上がりました。番組は短い時間なのであっという間に終わってしまうので、もうちょっと長くできたらと思いました(笑)。
番組ではやることが盛りだくさんなんです。与謝野晶子について紹介するコーナーもあれば、入選歌の紹介では歌についての松村先生のお話もたくさん聞きたいですし、ゲストの方のお話や歌に対する思いなども聞きたいですし…。ゲストの方は毎回のテーマに沿った方になっていると思うので、そのつながりのお話もできたらと思っています。とにかく初めての司会でいろいろと気を配ることがあるのが大変ですが、とてもいい刺激になっています。
毎週日曜朝6:00-6:25
NHK Eテレで放送中
※再放送は毎週火曜昼3:00-3:25
※有森也実出演回は毎月第3週放送