大野裕之（おおのひろゆき）

満開の桜が祝福するかのように咲き誇る国立文楽劇場の、豊竹若太夫襲名披露。

愛と笑いに満ちた襲名口上の後は、「和田合戦女舞鶴」。

これはすごい作品。息子市若の決心を聞いた時の「腹を！」の母の切り裂くような高い声は新・若太夫師匠にしか出せまい。「おのれが我が子を引き入れて手柄さそとは心得ず」で打掛を脱いで真っ赤な着物になる、あの母の心情。桐竹勘十郎師匠が、毅然とした武家の妻であることと情愛あふれる母親であること、両者の間で揺れ動く女を見事に遣う。「ナウ母様。今までわしはほんの子と〜〜」と、いたいけな子供が死の苦しみのなか気丈に話す健気さ。そこから、母の張り裂ける思いのクライマックスへと上り詰める若太夫師匠の至高の芸。「ほんのほんのほんの・・・本ぼんの子じゃわいなう」で万雷の拍手とともに会場は涙。若太夫師匠の大熱演はもちろんのこと、さらに勘十郎師匠、清介師匠をはじめベストキャストが揃わないと成立しない恐ろしい作品。豊竹姓の最高峰の名跡の襲名披露にふさわしい大曲。

いやあ、すごいものを見せていただきました。襲名おめでとうございます！

読売テレビの楽屋からの風景は一気に春景色になりました。
明日の「そこまで言って委員会NP」に出演しています！

今回は、映画で社会問題を解き明かす好評企画
「深読みムービーシアター『最新映画で紐解く社会問題』」。
今注目の映画をテーマに、様々な社会問題について、
おなじみの委員会メンバーが、徹底討論して参ります！

新刊『福本清三　無心——ある斬られ役の生涯』

福本清三著

大野裕之編著

とっても便利出版部

未公開写真と未公開インタビューでたどる

５万回斬られた男の生涯

決定版伝記写真集！

B5版128ページ

税込3300円

3月30日の京都でのイベントで先行発売します！

『５万回斬られた男・福本清三　写真集出版記念　『太秦ライムライト』上映＋福本清三秘蔵映像初上映』５万回斬られた男・福本清三　写真集出版記念『太秦ライムライト』上映＋福本清三秘蔵映像初上映 「５万回斬られた男」と呼ばれた福本清三さんがこの世を去って３年にな…ameblo.jp

新刊『福本清三無心——ある斬られ役の生涯』

福本清三伝記写真集の一般発売は4月初旬になります。申し込みは、uzumasa.limelight@gmail.com まで。お送り先ご住所・お名前・冊数を明記の上、メールください。ご希望の方には大野裕之サイン入りでお届けします。

4月中旬には全国の良い書店の店頭に並びますが、「『福本清三　無心』とっても便利出版部から発売、地方・小出版流通センター扱い」とおっしゃっていただければスムーズに注文できます。

５万回斬られた男・福本清三　写真集出版記念

『太秦ライムライト』上映＋福本清三秘蔵映像初上映

「５万回斬られた男」と呼ばれた福本清三さんがこの世を去って３年になります。

今も私たちの目に焼きついたまま離れない「日本一の斬られ役」の姿を永遠に語り継ぐために、福本清三さんの生涯を振り返る決定版写真集を出版することになりました。

今回は、福本清三の写真集出版を記念して、『太秦ライムライト』の上映と福本清三さんの秘蔵映像を初上映します。

京都の時代劇文化を次代に伝えるために、ぜひともご参加ください！

【日時】2024年3月30日（土）12時30分開始（開場は30分前）

【場所】京都教育文化センター（京阪「神宮丸太町」駅下車５分）

【料金】前売1,800円　当日2,000円／福本清三写真集付チケット5,000円

【内容】

3/30（土）

12.30-14.15 映画『太秦ライムライト』上映

14.30-15.30 福本清三さん秘蔵映像上映（殺陣ショー、舞台映像、トーク映像など）トーク出演：大野裕之（『太秦ライムライト』プロデューサー）ほか

＊当日、ロビーにて福本清三写真集『福本清三　無心——ある斬られ役の生涯』を販売します

＊途中入退場可能です。

【チケット申し込み】

こちらのサイトでお申し込みください。2月13日受付開始

https://ticket.corich.jp/apply/305148/

詳しくは、uzumasa.limelight@gmail.comまでお問い合わせください。

【お問い合わせ】

劇団とっても便利

メール　uzumasa.limelight@gmail.com

今週2/4（日）「そこまで言って委員会NP」(ytv系)に出演しています。今年初の出演になります！

今回は、モノマネ芸人・ ジョニー志村 さんをストーリーテラーにお送りした
好評企画の第２弾「世にも奇妙なニュース'24 冬の特別編」
かなり面白い回でした。是非ご覧ください！
写真は、メイク室でヘルメット作成中の一コマ。

2023年　全仕事目録

1月1日　脚本・プロデューサーを務めた映画『太秦ライムライト』、時代劇専門チャンネルで放送。

1月7日　「フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」アップリンク京都でトーク出演。

1月14日　「フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、シネリーブル神戸、アップリンク京都でトーク出演。

1/19(木)　 ラジオ日本「わたしの図書室」にて「川端康成 葬式の名人」朗読劇放送。出演は、羽佐間道夫・井田由美、永沼伊久也、多井一晃他。大野裕之は脚本・演出・出演。

1月23日（月）19:00〜 日活チャンネルNECO（CS局）で『葬式の名人』放送

1月28日　「フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、岡山シネマ・クレール丸の内でトーク出演。

1月29日　脚本・プロデューサーを務めた映画『太秦ライムライト』、時代劇専門チャンネルで放送。

1月31日　「週刊朝日」の「最後の読書」欄に寄稿。

2月1日　KBS京都ラジオ「蛤御門のヘン」出演。

2月4日　福本清三先生3回忌追善上映イベント。企画出演。出演：落合賢、山本千尋、多井一晃、佐藤都輝子、中島ボイル、鷲尾直彦。

2月5日　福本清三先生3回忌追善上映イベント。企画出演。出演：中島貞夫、栗塚旭、峰蘭太郎、多井一晃、鷲尾直彦。

2月5日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演。

2月10日　脚本・プロデューサーを務めた映画『太秦ライムライト』、時代劇専門チャンネルで放送。

2月12日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演。

2月19日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

2月19日　日活チャンネルNECO（CS局）で、脚本・プロデューサーを務めた映画『葬式の名人』放送

2月19日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演

2月26日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演

3月1日　日本映画撮影監督協会（JSC）の季刊「映画撮影」に、「チャップリンのアウトテイク」を寄稿

3月2日　京都北ロータリーで講演

3月5日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演

3月5日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

3月6日　WOWOWで、脚本・プロデューサーを務めた映画『ミュジコフィリア』放送

3月12日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」（BS日テレ）　審査員として出演

3月19日　「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」BS日テレ　審査員として出演

4月2日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

4月12日　KBS京都ラジオ「蛤御門のヘン」出演

4月15日、16日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、京都みなみ会館でトーク出演。

4月23日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、シネマモード福山でトーク出演。

4月23日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

4月28日　専修大学で特別講義

4月29日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、高崎電気館でトーク出演

5月14日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

5月18日　関西学院大学で特別講義

5月31日　雑誌「ブレーン」に、「日本チャップリン協会会長 大野裕之さんがおすすめする4冊の本」寄稿。

6月11日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

6月16日　京都橘大学主催の「たちばなUkon教養学校」で講演

6月17日　朝日放送テレビ「THE GREATEST SHOW-NEN」総集編放送。ミュージカル『美しい人』の一部が放送される。

6月18日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

6月19日〜23日　夕刊フジ連載「教養としてのチャップリン」。

6月29日　ミュージカル『complex』ビジュアル撮影。

7月2日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

7月20日　大阪芸術大学で特別講義。

7月23日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

8月6日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

8月20日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、下高井戸シネマでトーク出演

8月26日　越後湯沢の「高半」（川端康成が『雪国』を書いた宿）で、『茨木から雪国へ（朗読会）』を開催。

8月27日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、長野相生座ロキシーでトーク出演

8月17日　「週刊新潮」8月17日・２４日号、「墓碑銘」欄にジョゼフィン・チャップリン追悼の言葉を寄せる。

９月７日　「日刊スポーツ」「ステージナタリー」に劇団とっても便利ミュージカル公演『complex』関連記事掲載。

9月17日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

９月20日　「朝日新聞」に劇団とっても便利ミュージカル公演『complex』関連記事掲載。

９月26日　「夕刊フジ」の「ぴいぷる」欄に劇団とっても便利ミュージカル公演『complex』関連記事掲載。

9月　「ユリイカ」10月号「中島貞夫追悼号」に、エッセイ「作らなきゃ、ないんだからね」を寄稿。また、2月に開催の「５万回斬られた男・福本清三３回忌追善イベント」を、「中島貞夫 最後の公開講演──「５万回斬られた男・福本清三３回忌追善イベント」」として採録・掲載。

10月2日　「毎日新聞」に劇団とっても便利ミュージカル公演『complex』関連記事掲載。

10月4日　KBS京都ラジオ「蛤御門のヘン」出演。

10月13-15　劇団とっても便利ミュージカル公演『complex』大阪・ABCホール公演、５ステージ。作曲・脚本・演出。

10月5日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

10月21-22日　ボイスシネマ「チャップリン声優口演」東京・有楽町よみうりホール、３ステージ

11月　「週刊新潮」11月23日号に「京都　未完の産業都市のゆくえ」（有賀健著）書評執筆

11月2９日　文京学院大学で講演

12月3日　「そこまで言って委員会NP」（ytv系）出演

12月9日　日本映画学会講演

12月17日　ボイスシネマ「チャップリン声優口演in大阪・新歌舞伎座」企画・出演。

12月21日　新著『チャップリンとアヴァンギャルド』（青土社）出版。

12月23日　フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」、高田世界館でトーク出演。

12月24日　茨木市で、「第二回川端康成青春文学賞受賞式」に、津村記久子さん、羽田圭介さんらと選評トークショー出演。

毎年毎年、ありがたいことに、実りある活動をさせていただいております。本当に多くの皆様のおかげです。

劇団とっても便利ミュージカル『complez』は、なんと12年ぶりの大阪公演でした。病気を克服された高嶺ふぶきさんの復帰公演でもありました。上田亜希子さん、峰蘭太郎さんをはじめ、素晴らしいメンバーとご一緒できたことに感謝します。やはり劇団公演は格別です。評判もとても良くて、大きく前に進むことのできた公演となりました。

著書『チャップリンとアヴァンギャルド』は、私にとって商業出版での単著としては１０冊目の本となります。学生時代からお世話になっている本田英郎さんが企画してくださり、大ヴェテラン編集者の西館一郎さんにお導きいただきました。青土社からアカデミックな書物を出していただき光栄です。チャップリンを起点に、さまざまなアートのジャンルとの交通について書きましたので、その意味では、これまでの活動や思考の集大成の一冊でもあります。

昨年に引き続き、「フォーエバー・チャップリン　チャールズ・チャップリン映画祭」が全国各地で上映され、トークイベントで多くのファンの方と交流できました。

今年も東京と大阪で声優口演に参加して、素晴らしい声優さんの技術を目の当たりにし、また満場の若い世代にチャップリンの魅力を伝えられたこともありがたい限りでした。

今年は映画の製作はありませんでしたが、これまでに製作した『太秦ライムライト』『葬式の名人』『ミュジコフィリア』が各地で上映され、またテレビ放送されました。『太秦ライムライト』の福本清三先生３回忌追善イベントでは、落合賢監督、山本千尋さんとも久々に再会して語り合うことができました。

そのイベントにもご参加いただいた中島貞夫監督がお亡くなりになったことは痛切の極みでした。「ユリイカ」の追悼号への寄稿させていただいたのはせめてもの恩返しになったでしょうか。中島貞夫監督なしには、『太秦ライムライト』もあり得ませんでした。今後の活動で少しでもご恩返ししていきます。

そして、今年も「そこまで言って委員会NP」に13回出演させていただきました。いろんな考えを持つ論客との討論は、本当に得難い機会です。おりに触れて私の様々な活動も紹介してくださり、多くの出会いもいただきました。少しでも番組のお役に立てるよう、今後も勉強を重ねます。テレビといえば、「崖っぷちからの脱出　声優！一発逆転オーディション」は、初めてのバラエティ番組出演でした。エンタテインメントの現場に触れて、大いに勉強になりました。

昨年末の振り返りには、「長年取り組んできたことの積み重ね」を、それまでよりも強く感じたと書きました。その思いは年々強くなっていっています。これまでの積み重ねと、新しく取り組むことの積み重ねをしっかり意識しながら、創作と研究に邁進します。

どうか今後ともご指導のほどよろしくお願いします。

皆様、今年も本当にありがとうございました。

良いお年をお過ごしください。