「(いとう)あさこさんはすぐわかるんですよ(笑)」
――(笑)。どういうところが馬が合うのですか?
大久保:話が早くてわかってくれるんですよね。同じような仕事をして、同じような年代で、同じような感じで世に出たので。「前さ、ここの現場に行ったらこのスタッフがさ~」みたいな話をすると、「わかります!」ってあさこさんはすぐわかるんですよ(笑)。だから、一番欠かせない人だなと。
たとえば、ちょっとスタッフの言い方がきつかったりして、あさこさんがイライラしていたら、そのスタッフに言ってあげるし、その逆で言ってもらうこともあるし、ああいう言い方にならないようにしようとも思うので…その辺が仲良い理由なのかなと。まあ、あんまり一緒にいすぎてだんだん飽きてはきましたけど(笑)。
――本作では、映画によって救われる人々がたくさん出てきますが、お二人が“救われる”ものは?
高畑:私は両親ですかね。いい話とかではなくて、やっぱりこの年になっても両親の存在は大きいなと。私の両親は「何とかなるでしょ」という感じでとにかく明るいのですが、前に実家に帰ったときに、父にも母にも「充希はホンマに面白そうな人生でええよな」と羨ましがられて。自分でも波乱万丈な人生だなと思うので、その言葉を聞いて私も「いい人生だな」と改めて感じました。
大久保:私は、今だとやっぱり愛犬のパコ美ちゃんですね。もう本当に救われる。「ああ、この仕事はちょっとしんどいな」と思っても、パコ美ちゃんがいるからまだもうちょっと働いて、余裕を持てるくらいの生活費を稼ごうと思えます。まぁ、だいぶもう貯まりましたけど(笑)。
朝もちゃんと起きて、トイレシートを変えて、ご飯あげてとかをすることで、ちゃんとした生活を送っている気がするし、家に帰って「いやだな~疲れたな…」と思っても、パコ美ちゃんが何十年ぶりに会ったんじゃないかってくらい喜んで出迎えてくれる姿を見ていると、もうなんか「ママ帰ってきたよ~♡」って穏やかな気持ちになれるんですよね。それで一緒に晩酌して、一日が終わっていくという日々です。
9月10日(金)公開/福島県先行公開中
出演:高畑充希 柳家喬太郎 大久保佳代子
甲本雅裕 佐野弘樹 神尾佑 竹原ピストル/光石研/吉行和子
脚本・監督:タナダユキ
主題歌:Hakubi「栞」(unBORDE)
制作プロダクション:ホリプロ
配給:ポニーキャニオン
公式サイト:hamano-asahi.jp
(C)2021 映画『浜の朝日の噓つきどもと』製作委員会