今までと変わりなく、感謝を忘れずにコツコツ頑張っていくこと
――アーティスト活動を経験して、変わったことはありましたか?
周りをもっと大切にしようと思いましたし、1人で抱え込みすぎるのは良くないと気付きました。
たとえば楽曲を制作するとき、僕らは答えを持って作りますが、解釈は聴いた人に委ねます。届いた瞬間、音楽はその人だけのもの。でも以前は、自分の中にある答えを提示しなきゃいけないと思い込んでいました。役へのアプローチも同様で、自分が持っちゃいけないものまで勝手に「こうしなきゃいけない」と抱え込もうとしていたんです。でもその考えを捨てれば周りのみんなは自由に動けるし、僕自身も本来やるべきことに目を向けられる。支え合うことをアーティスト活動で教えてもらえたので、今は全てにおいて“みんなで作る”ことを大切にしています。
――共演者もある意味チームメイトだと思いますが、先ほどお話に出た榎木さん以外で仲のいい声優は?
たくさんいますが…斉藤壮馬くんは「オリエント」(テレビ東京ほか)や「東京24区」(TOKYO MXほか)など絡みのある作品が多く、一緒に仕事をすればするほど“すごいな”と感じることが多いです。同じく「東京24区」で共演している石川界人くんは、この業界で最初の友達。初対面が現場じゃなく、杉田智和さんがセッティングしてくださった食事会だったので、仕事というより友人という感覚が強くて一緒にいると安心します。
――声優として10年目、アーティストとしてもシングル10枚目という節目が目前です。今後の目標は?
今までと変わりなく、感謝を忘れずにコツコツ頑張っていくことですね。そして気が付いたらキャリアが20年、30年となっていたらいいなと。目の前にある仕事をしっかり丁寧にやっていくことを、忘れずにいたいです。
取材・文=篠崎美緒/衣装協力=ADONUST MUSEUM、IROQUOIS/撮影協力=EASE
2月9日発売
◆内田雄馬 公式サイト
https://www.uchidayuma.com/