めちゃくちゃハマった「青い鳥」
どの作品も思い出とともによみがえり、また見たい!と思うのですが、僕がめちゃくちゃハマったのは「青い鳥」(1997年)。豊川悦司さん演じる長野県の田舎の駅長さん・理森が夏川結衣さん演じる人妻・かほりに恋し、逃避行をするという悲恋を描いた作品なのですが、本当にまだ見たことない人はぜひ見てもらいたい! 切ないシーンが多くどれも名シーンばかり。中でも理森とかほりが草むらに寝そべって、聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で「好きです」と伝えるシーンは未だに忘れられない。叶わないけど想いを伝えたいというところがもう切なくて…。心の描写が丁寧なんですよ。
やっぱりそこにはキャストの力もあると思います。当時、豊川さんは「愛していると言ってくれ」(1995年、これも“金10”!)に出演し大人気俳優でしたが、実は夏川さんテレビにはあまり出られていない印象でした。なので、少しびっくりしましたが、この役は夏川さん以外はできない役だと思いました。佐野史郎さん演じる夫と駅長さんとの間で揺れ動く、その繊細さや悲しさ、哀愁さ…。表情、声のトーンどれを取っても素晴らしいんです。スタッフの方たちが夏川さんにしか演じられないと思ったからこそ、オファーしたんじゃないかな。役があってキャストがいる、そう感じさせてくれる配役なんです。
たなべ・しゅんいち=1987年6月25日生まれ、熊本県出身。BLUE ENCOUNTのボーカル&ギター。2014年メジャーデビュー。アニメやドラマの主題歌を手掛け、大型フェスにも多数参戦。2016年には日本武道館ワンマン公演も行う。ドラマ主題歌にもなったシングル「囮囚(ばけもの)」が発売中。幼少期から姉の影響でドラマを見始め、その知識は膨大。ミュージシャンきってのドラマラバーと言える。「田辺駿一弾き語りワンマンツアー "alone, not alone. 〜chapter2〜"」 の東京・渋谷 CLUB QUATTRO振り替え公演を4月19日(火)に開催。5月1日(日)には「JAPAN JAM2022」、5月4日(水)には「VIVA LA ROCK 2022」に出演する
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KMU