上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインのバトンをつないできた連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)が4月8日、最終回を迎えた。視聴者の間で話題を呼んでいた「御菓子司たちばな」の謎が明かされるなど話題豊富で視聴者をおおいににぎわせた。(以下、ネタバレがあります)
3世代でとなえた“おはぎのおまじない”
最終回(第112回)では、安子(森山良子)が家族やかつての友人たちとの絆を取り戻した姿が描かれた。るい(深津)やひなた(川栄)と仲良く“おはぎのおまじない”を唱えながらあんこを煮る様子にグッときた視聴者も多かったことだろう。
そんな中、注目を集めていたのが「御菓子司たちばな」の存在だ。安子の実家である「たちばな」は戦後、安子の父・金太(甲本雅裕)や安子自身が再建しようとしたが、かなわなかったはずだった。
だが第96回、るいと錠一郎(オダギリジョー)が50回目の終戦の日に初めて岡山のジャズ喫茶「ディッパーマウス・ブルース」を訪れた際、おはぎの掛け紙にその店名があって以来、コンサートの協賛企業としてその名が出てきたりとさりげなく画面に登場し、「たちばなを再建した人がいる?」「誰がたちばなを再建したの?」と視聴者をザワつかせていた。
「たちばな」を再建したのは
その答えは最終回、ディッパーマウス・ブルースのマスター健一(世良公則)の口から明かされた。「岡山の闇市でおはぎを売りよおった店のおやじに商いの楽しさを教えてもろうたんがきっかけじゃて」。終戦直後、ほったて小屋でおはぎづくりを再開した金太の最期を看取った“おはぎの少年”が、成長して横須賀でたちばなを再建させたのだという。
NHK出版
発売日: 2021/10/25