沖縄戦を描いた映画「島守の塔」本予告が公開 萩原聖人、村上淳、吉岡里帆らが出演
太平洋戦争末期の沖縄戦に翻弄される人々の物語を映画化した「島守の塔」(7月22日(金)全国公開)の本予告が公開された。沖縄県民の命を守ろうとした2人の官僚を、萩原聖人と村上淳が演じる。
萩原聖人と村上淳が心優しい官僚を熱演
本作では、戦中最後の沖縄県知事として沖縄に赴任した島田叡(あきら)役を萩原聖人が、職務を超えて沖縄県民の命を守ろうとした警察部長の荒井退造役を村上淳がそれぞれ演じている。
実力派俳優の共演に加え、島田の世話役の県職員・比嘉凛を吉岡里帆、凛の妹で看護学徒隊の比嘉由紀役を池間夏海が演じ、年老いた現代の比嘉凜役を香川京子が務めた。監督は「地雷を踏んだらサヨウナラ」など社会派作品で知られる五十嵐匠だ。
「ひめゆりの塔」にも出演の香川京子が、命の尊さを伝える
予告映像では、沖縄県民の4人に1人、約20万人が犠牲となった日本国内唯一の地上戦“沖縄戦”において、一人でも多くの命を助けようとした島田叡県知事と荒井退造警察部長の苦悩と葛藤、そして絶望から一筋の光を手繰り寄せようとする比嘉凜の姿が見られる。
冒頭部分で、年老いた凜が沖縄県平和祈念公園にある“島守の塔”の石碑に向かい「わたし、生きましたよ」と手を合わせる。77年前、大切な家族を残して沖縄県に知事として赴任した島田と、同じく本土から赴任した荒井が、米軍に圧倒的な力の差を痛感していたにも関わらず沖縄県民を犠牲にして時間稼ぎをしようとする日本軍に抗い、県民の命を守るために奮闘した。日本が勝つと信じて疑わなかった凛は、米軍の苛烈な攻撃を目にし絶望の淵に突き落とされ自決しようとするが、島田の「生きて家に帰るんや」という言葉に勇気をもらう。
年老いた現代の凜を演じた香川京子は、沖縄戦でのひめゆり学徒隊の悲劇を描いた約70年前の映画「ひめゆりの塔」にも出演している。70年を経て、同テーマの映画に出演することで、命の尊さを次世代に伝える役割を果たしている。
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