【キントリ週報】「緊急取調室」セットに潜入! 好調ドラマは裏まで明るかった
毎週木曜夜9時より放送中の天海祐希主演ドラマ「緊急取調室」(テレビ朝日系)。5月25日に放送された第6話では、鶴田真由の“怪演”も光り、第2シーズン2番目の高視聴率となる平均14.3%を記録し、今期民放連続ドラマ平均視聴率トップの座をキープした。(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)
今回のザテレビジョンオリジナル連載【キントリ週報】では、そんな絶好調のドラマの取調室セットにザテレビジョンの記者が行ってみた。収録現場の裏話と共に、気になったセットについても思ったことを好き勝手に紹介する。
まず注目したのは被疑者との取り調べを見守る、取調控室のセット。有希子(天海)らそれぞれのデスクは、そのキャラクターに合わせて小物があしらわれているのが特徴的だ。
例えば有希子なら、亡き夫・匡(眞島秀和)の写真だったり、菱本(でんでん)だったら元マル暴(暴力団担当の部署)の刑事ということもあって、武闘派の一面があるので、握力を増強する器具やいつも飴をなめていることから、飴が置いてあったりと、それぞれの個性が浮き彫りになっている。
ちなみにデスクはもちろん、入口付近のラックや、階段下の棚など、そこまでアップでテレビに映ることはない箇所も、立てかけてある本や書類などは、何らかの事件や犯罪捜査に関連するもの、法律本などが置いてあり、細部まで美術スタッフのこだわりが詰まったものに。
また、過去に起きた事件の判例などもきちんとファイリングされていて、正直ファンとしてはこの部屋にずっといても飽きないだろうと思うほどこだわり抜かれたセットに仕上がっている。
そしてセットを見学している記者の前にさっそうと現れたキントリメンバーたち。仲良さそうに談笑しながら入ってきたかと思えば、“座長”の天海はこちらの存在に気付くなりスッと近づき、「おはようございます! 本日はご取材よろしくお願いいたします」と丁寧に会釈してくれた。
この気配りこそが長年トップ女優として活躍し続ける要因なのだろうし、こんなに気持ちのいい現場ならいつまでもいたくなるような気にさえさせてくれる。
いざリハーサル~本番への一連の流れの撮影が始まる。この日は8話・9話の撮影だったこともあり、緊迫したシーンが盛りだくさん。
さぞピリピリした空気がスタジオ中を包むのだろうなと勝手に思っていたら、オン・オフの切り替えはさすがプロ。というより、この現場ならでは?
スタジオの前室からセットへと歩いて行くまで、せりふを復唱する者、台本とにらめっこする者、笑顔を絶やさずスタッフと談笑する者、集中した表情でキビキビ歩く者と本当に人それぞれ。
それでも共通しているのが、いざ1シーン撮り終えるとすぐに雑談タイムが始まること。特に小日向文世、大杉漣、でんでんの3人は「さっきちょっと寝てた?」「血糖値がさ~」「卓球のやり過ぎで足が痛い」など、ここは病院の待合室か!と思わずツッコミたくなるくらいのリラックス感。
もちろん彼らの名誉のために言わせてもらうと(むしろ自分でいじったんやないか)、リハーサル後にVTRチェックをして、「ここはこうした方がいいよね」などと、その場で撮影中のシーンのアイデアを話し合う一面もあるし、リラックスしているからと言って本番に引きずることはまずない。
お世辞抜きに、本番!という掛け声がどこからともなく聞こえてくると、目の色が変わり、作品の“中の人”にしっかりとなりきっている。どんなにギリギリまでお喋りしていても、きちんと切り替えられるのは、長年修羅場をくぐりぬけてきたからこそ。
それがプロフェッショナル俳優たちの仕事の流儀、ポリシーなのだろう。そして良くも悪くも遊び心を忘れない大人たちの底抜けに明るいキャラクターが、ドラマに最高の追い風を吹かせているに違いない。
ちなみにキントリの現場では意外にも(失礼!)若者に大人気の画像加工アプリ「SNOW」が大はやりしたそう。特に公式Instagramで投稿され話題を呼んだ、小日向・大杉・でんでんの“おじさまトリオ”の顔交換写真は、天海もお気に入りの写真なんだとか。
確かにその破壊力はすさまじく、一度見たら夢にまで出てきそうだ。そういうおちゃめな部分も楽しみつつ、スリリングな本編のストーリーをじっくりと味わおう。