発売中の「月刊ザテレビジョン10月号」掲載の連載「草なぎ剛のお気楽大好き!Vol.296」では、草なぎが過ぎゆく夏を振り返りながら、子供の頃の夏の思い出を告白。しっとりとした浴衣姿にもご注目ください。
自然豊かな田舎で一日中遊んでたよ
身の危険を感じるほどの暑さが続いたことしの夏、みなさん元気にお過ごしですか。気分だけでも涼しげに!と浴衣を着ました。プライベートではまず着ないので、たまに仕事で着るといいもんだなと思うね。子供のころも僕は着て出かけた記憶とかはないし、最近も特に着てな…あ! 着てる。今着てるわ。連続テレビ小説「ブギウギ」(NHK総合ほか、10月2日スタート)の羽鳥善一さんで毎日着てました。当時、戦前だと家では浴衣なんだね。明日も撮影で着る。すっかり忘れてました。だからほら馴染んでるでしょ(笑)。
夏の思い出といえば、子供のころ僕は元気な子だったから、セミをつかまえたり、川で遊んだり、自然の中で戯れていたかな。早いうちから仕事をしているから、仕事の思い出はどっかに行ったとかはあるけど、シンプルに考えると、子供のころの思い出になる。おばあちゃんちやおじいちゃんちに帰ったときに、海とか山とかで遊んだこと。田舎が四国と秋田だったから、自然が豊かだったんです。毎年両方に行っていて、田舎でもそこに友達がいてね。一日中遊んでた。海で競争したり。
大人になっても四国が好きで。昔と風景が少し変わりつつあるところは寂しかったりするんだけど、あの頃遊んだ手付かずの自然もまだまだあってね。海を見てるとちょっと“エモい”感じになるよ。今で言うと。
朝ドラ撮影中の大阪で感じた“夏”!
仕事を始めてからは、夏休みを自分でとったことあったかな。計画立てて予約して休むとか苦手で。今はドラマがあるし、なんかね、出番多いんです(笑)。撮影が楽しいからいいんですよ。ヒロインの趣里ちゃんといいシーンが撮れているから毎日ワクワクしてる。
そんなわけで、一番の夏休み気分を味わっているのは、朝ドラ撮影中の大阪滞在。大阪城の周りに緑があるので、外国の観光客の方に混ざって朝とか散歩してるよ。夜になるとサーカスをやってるみたいで、森とか歩いていると、ライティングがきれいでね。おお、夜のサーカスだ!ってテンションあがる。大阪城のライトアップも美しいよ。空き時間があれば、大阪で好きな古着屋さんがいくつかあるので買わないにしても見に行ったり。結構、満喫しています。
もし休みがあるなら、海外の景色を見てみたい。どこでもいい。別に理由はないんだけど、広大で見知らぬ景色と遭遇する機会がないがゆえに、パッと飛行機に飛び乗ってどこかに出かけたい願望がもう一人の僕の中にあるのかも。自然の中でポツンとしたいなとかさ。だけど、ちゃんと設備の整ったところに帰れるのがいい、って勝手なこと考えてるから無理だね。時間があったら、おばあちゃんの元気な顔を見に四国に行こうかな。
慎吾ちゃんのライブに行きました
ドラマのあとは舞台。12月から主演舞台「シラの恋文」をやります。北村想さんの書き下ろし新作で、京都、福岡、東京と行きます。楽しみですよ、舞台、僕一番好きだから。ただ今の段階ではどんな舞台になるのか、さっぱりわからない。でもね、いつもわからないなと思うほど面白くなることがあるので。演出家の方も初めてだし、初めて共演する方もたくさんいるけど、じっくりと作っていって、じっくりと芝居を見せる、今までの僕の路線とはちょっと違う舞台になるのかなとは思っていますね。すごく深い感じの作品だと思うので、もう一度演劇とか舞台とか、自分と向き合える期間になるかと。いいタイミングに出会えた作品じゃないかなと思っています。
ああ、夏といえばもうひとつ。やっと慎吾ちゃんのライブを見に行けました。ドラマや映画の撮影にぶつかって半年近く待ったライブ。楽しかったな。彼は本当にすごかった。ひとりであの舞台を埋めていた。もちろんダンサーさんもバンドさんもいるんだけど、彼はエンタテインメントを操っていたよね。彼にしかできない幸せな空気で会場がいっぱいだったし、香取慎吾が身近に感じられるようなトークだしさ。グッと来ましたよ。MCで僕の名前も出しながら、泣けること言ってくれるなと思って。すごいうれしかった。ずっと一緒にステージに立ってきて、そっか、あの隣りで僕も一緒に踊っていたんだなとか、もちろん僕以外もだけど、そんなことも考えたし。演出から映像、照明、全部自分で作っていて、新しい香取慎吾がまたひとつ上のエンタテインメントの領域に入った感じもあって。うん…いろんな時の流れも感じました。やっぱりライブはいいね。
TCエンタテインメント