流暢な「長崎弁」を披露
吾作を演じる村雨は「みんなで筋肉体操」(NHK総合)で肉体美を披露して注目を集めた人物。スウェーデン出身で日本国籍を取得、俳優として連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(2021年、NHK総合)にも出演。
情報解禁時に、村雨が蘭方医・吾作のちの青沼を演じると発表されると「ぴったりすぎる」「村雨さんとかマジ神」「キャスティングが天才」と注目が集まる一方で、「長崎弁を使いこなせるのか」などの声も上がっていた。
しかし、第11話放送直後、X(旧Twitter)には、「村雨さん以外考えられない」「うますぎる」「原作から出てきましたね」「しっくりくるんだよね」「美男子なんだよね、最高」「和装がすごくいい!」と長崎弁を流暢に話す村雨の演技や村雨扮(ふん)する美しい吾作のちの青沼の姿を視聴者が絶賛し、「#大奥リアタイ」とともに「#村雨さん」がトレンド入りした。
特に大奥に入る前と後の演じ分けが高く評価されている村雨。大奥に入る前は、師匠を守るために荒々しく、時に武力で戦う姿勢を見せていたが、大奥に入ってからは、その荒々しさが鳴りを潜め、自分が持つ知識を誰かのために分けようとする柔らかい雰囲気をまとっていた。
仲間たちが前向きな青沼の元に集結した
また、大奥入りを果たした吾作は名を改め青沼と名乗ることになるが、簡単には受け入れてはもらえず、大柄な青沼を怖がる人や差別をするような人も多く蘭学も学びに来るもの誰もいなかった。
青沼が、体調不良で苦しんでいる人を助けようとしても「鬼みたいなやつとは体が違う」と声を上げられたり、プレゼントした「サボン」を捨てられてしまったりと、胸が締め付けられるようなシーンも数多く存在。それでもめげずにどんな場所でも、一生懸命に自分の責務を全うしようと、前向きな姿勢を崩さない青沼。
その成果もあってか、終盤には、青沼をそばで見守ってきた黒木(玉置玲央)の他、呉服の間の御針子・伊兵衛(岡本圭人)や青沼に助けてもらった僖助(新名基浩)らが青沼の元に集結。仲間となる人物たちが、自分の元に集まってくれた喜びをかみしめ、うれしそうにほほ笑む青沼の姿に、視聴者からは「仲間が増えてよかった」「笑顔がすてき」と安堵(あんど)する声が。
プレッシャーがかかる中、さまざまな場面で青沼の機微を、繊細に演じ分けて視聴者を魅了した村雨。「これからも楽しみ」「第2話が待ちきれない」「どうやって赤面疱瘡を撲滅させるのかな」と、第12話以降の村雨演じる青沼の活躍に期待が高まっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部