竹内涼真が主演を務め、「きみセカ」の愛称で親しまれるドラマ「君と世界が終わる日に」。“ゴーレム”と呼ばれるゾンビが蔓延する世界で、愛する恋人や仲間たちを守るために命がけで戦う主人公・間宮響の姿を描く本格ゾンビ作品だ。1月26日(金)からは「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」が公開予定となっており、オンライン動画配信サービス「Hulu」では近日中にシーズン5の公開も決定している。そこで本記事では、「きみセカ」の劇場版と最新シーズンに繋がる“シーズン4”の内容を見どころと共に振り返っていく。(以下、一部ネタバレを含みます)
「ユートピア」を目指して新たなコミュニティと行動を共にする響
シーズン3で恋人の来美(中条あやみ)を亡くした主人公の間宮響(竹内涼真)は、連れ去られた愛娘・ミライを探して旅を続けていた。そしてゴーレムと戦いながら毎日を生き抜く中で、閑羅瀬(しずらせ)刑務所を拠点とするコミュニティにたどり着く。
そこでは、かつて経済界を牽引していた新山財団会長の娘・新山明日葉(玉城ティナ)と、彼女を支える従者・加州宗一(溝端淳平)が実質のリーダーを務めており、元OLの野坂ゆら(佐野ひなこ)や元会計士・の折田幹夫(橋本じゅん)のほかに、生き残った佳奈恵(飯豊まりえ)の姿もあった。
響は財団から、“ゴーレムが存在せず水や食料などの物資も豊富に揃う「ユートピア」にミライがいる”と聞かされ、遠く離れた人類最後の希望の都市「ユートピア」を目指すことを誓う。
そんな折、財団の人間が少し気を許したことで、ゴーレムウイルスが蔓延する前から収容されていた刑務所内の囚人たちが一斉に外の世界に解放されてしまう。混乱に乗じて逃げ出した響は、明日葉、加州と行動を共にすることに。響は明日葉に「私の仲間になってほしい」と誘われるが、ミライを助けるために何としてでも生き延びないといけない響は、意外な行動に出るのだった…。
その後ようやくユートピアにたどり着いた響たち。しかし、ユートピアに入るには“新山家の血縁者と同行者5人しか入れない”という決まりがあり、財団の人間と囚人たちはこの権利を得ようと激しいバトルロイヤルを繰り広げる。
果たして“ユートピア”への道を許された5人は一体誰なのか…。シーズン4では、響の元からミライを連れ去った“黒幕の存在”も明らかになり、響が新たな出会いと運命に翻弄される様子が描かれる。
“闇堕ち”する響を見事に演じた“竹内の演技力”に注目
これまでの「きみセカ」シリーズは、ゴーレムや敵対する組織との戦いを中心に描かれてきた。壮大かつ激しいアクションシーンも本シリーズの見どころの一つだが、シーズン4では主人公の響役を演じる“竹内の演技力”にも注目してほしい。
これまでのシーズンでは“絶対に諦めない男”として勇ましい姿を見せてきた響だが、愛する人を亡くし、愛娘まで奪われてしまったことで、本シーズンではまるで別人のように変わり果ててしまっていた。生気が失われただけでなく、誰も信じられなくなった響は“ある裏切り行為”まで働く始末…。そんな悲壮感漂う響の表情や“闇堕ち”していく様子を、竹内は見事に表現していた。
また、他の実力派俳優たちによる渾身の演技も作品の魅力を引き立てる。中でも、シーズン3から出演している伊織(桜井日奈子)が、初期メンバーである佳奈恵と友情を育み、「佳奈恵ちゃんは必ず幸せにしてあげる」と抱きしめるシーンは思わず胸が熱くなる。
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