俳優の杉咲花が2月14日、都内で行われた「第78回毎日映画コンクール」表彰式に出席。映画「市子」で女優主演賞を受賞した。
杉咲花「この賞は映画に関わった皆様と喜びを分かち合いたい」
1946年に創設された毎日映画コンクールは、日本の映画産業の振興に寄与し国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された映画賞。演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などのスタッフ、日本映画を代表する俳優・田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設けている。
杉咲は「すてきな賞をいただき光栄に思っております。何より、劇場に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございます」と感謝。
また「物語に関わる中で一人で成し遂げるということはできないと思っているので、この賞は映画に関わった皆様と喜びを分かち合いたいと思います」と受け止め、その後、登場した「市子」の戸田彬弘監督から花束を手渡されると、杉咲は満面の笑みで受け取った。
杉咲花「評価というものは他者の中にあるものだと思っている」
本作へのオファー時、戸田監督からの思いが詰まった手紙を受け取ったという杉咲は、当時の心境を「『自分にとって分岐点になる作品だと思っています』ということが書かれていて、それだけ勝負に出ようとしている作品で、自分自身のことを求めていただけたことがうれしい」と述懐。
作品に関しては「読んでいて言葉にできないような感覚に襲われる本で、現場に立って演じた時にどんな場所に連れて行ってもらえるんだろうという未知の感覚があって、早く現場に行きたいなと思いました」とコメントした。
最後には、受賞を通して俳優業への思いに変化はあるかと問われ「(賞は)とてもありがたく思っているんですが、変化というものはあまり感じていなくて。評価というものは他者の中にあるものだと思っているので、私は引き続き、この先も粛々と作品に向き合っていきたいなという気持ち」と答えていた。
