「はるたんと、座長に感謝する最終回にしたい」
――主演の田中さんの現場での様子はどうですか?
圭さんのはるたんは、アラフォーになっても世界一。温かくて太陽みたいで、ともすれば罪深い行動の数々も「悪気はないんだよな」とつい赦し愛さざるを得ないのは、ほかの誰でもない圭さんが演じるからこそだと思います。
本作は幕の内弁当のように要素が多くアップダウンが多いのが特徴ですが、シーン終わりの春田の表情で物語がリードされていることが非常に多いと、編集を見ると気付きます。
誰より脚本を読み込んで物語全体を繋げる役目も座長として担ってくださっているなと感服すると共に、現場で全てのキャラクターからあふれるお芝居の数々も全て掬い取って、周りのキャラごと魅力的に昇華するその姿に、日々感謝と尊敬を抱いています。
――田中さんが主演として引っ張っていらっしゃるんですね。
圭さんが座長として真ん中に立ってくださるからこそ、このチームはあると思います。
そもそも「秋斗」なんていう二役を頼めるのは、そして「それを物まねする春田」なんていう超絶技巧をオファーすることができるのは、日本で田中圭さんだけではないでしょうか(笑)。
最終話の脚本打ち合わせをしている時に「はるたんと、座長に感謝する最終回にしたい」という話になって。いつもはるたんと圭さんは、みんなのために走って叫んで泣いてばかりだねと。そんな彼に私たち“おっさんずラブチーム”という≪家族≫ができることはなんだろう、と考えた結果生まれたのが、最終回になります。圭さんにその思いが届いているかは、分かりませんが(笑)。届いていたらいいなと願います。
武蔵役の吉田鋼太郎は「魔王でありながら絶対無敵のアイドル」
――武蔵役の吉田さんについても教えてください。
武蔵役の吉田さんは、魔王でありながら絶対無敵のアイドル。今作では「家政夫」「姑」と立ち位置の変化はありますが、毎話毎話“この人がヒロインだ”ということを思い知らされるお芝居の数々に息を呑む日々です。
推し活するヲタのようなせりふも、アーニャのようなせりふも、鋼太郎さんが言うからおかしみがありますし、第8話の「余命1カ月の家政夫」からビデオメッセージが送られるシーンでは、圭さんや林さんはもちろん、カットがかかった瞬間スタッフもみんな泣いていて。それだけ鋼太郎さんの存在は大きいのだと噛みしめた瞬間でした。
――牧役の林さんについてはいかがでしょう?
林さんは、前作では切ないシーンが多かったのですが、今回は姑・武蔵に負けじと繰り広げる“狂犬チワワ”な様子も魅力的です。
第5話で春田がうっかり武蔵を新婚旅行に誘ってしまった時の“地獄のような顔”は「こんな引き出しがあったのか…」と慄き爆笑しましたし、かと思えば第8話のホームパーティーのシーンでは、ご本人が武蔵のキッチンでの華麗な手さばきをまねようとして、卵をお手玉しようとして割りまくる…というど天然な一面を発揮するなど、目が離せません(笑)。
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