――くんちゃんのご両親を演じられた星野源さん、麻生久美子さんの印象は?
ミライちゃん役の黒木さんもそうだったんですけど、みんなで一緒のブースに入って収録していて、おとうさん役の星野さん、おかあさん役の星野さん、おかあさん、おかあさんがお二人の顔に見えてくるんですよね(笑)。特に麻生さんは実際にもお母さんなので、本当のお母さんにしか出せないものがあるんだろうなと思いました。それぐらい魂の宿ったキャラクターになっていると思います。
――くんちゃんは妹ができたことで、生まれたばかりの妹にかかりっきりの両親に対して戸惑ってしまいます。いわゆる環境の変化によって起こる“赤ちゃん返り”だと思いますが、上白石さん自身は妹(姉は女優の上白石萌音さん)だけに、そういう経験はないですよね?
そうですね。私は後から生まれたので、(2歳上の)姉から赤ちゃん返りをされる立場だったと思います。だから、もしミライちゃんのように、未来から来た私が当時の姉と会っていたら、どんな感じだったんだろうなと想像してみたりもしました。あと、この作品に参加させていただくと決まったときに、母にもいろんな話を聞いたんですけど、姉の赤ちゃん返りは相当激しかったみたいです(笑)。そういう話を聞けたのも、この作品に関わらせてもらう大事なエキスになったかなと思います。
――この映画では、くんちゃんのお兄ちゃんとしての意識を芽生えさせる不思議な旅が描かれます。その中で、くんちゃんが幼いころの母親と出会い、実はすごく似た者同士だったというエピソードがあって微笑ましかったのですが、上白石さん自身、ご両親と似ているなと思うことは?
自分では分からないんですけど、お仕事で撮っていただいた写真を母親に見せると、この角度、この表情が私と似ていると言われることはあります。
映画「未来のミライ」
7月20日(金)公開
配給=東宝
監督・脚本・原作=細田守/声の出演=上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子ほか