劇場版「冴えカノ」公開中! 松岡禎丞、恵vs倫也の“ケンカ”シーンについて「あれは倫也が悪いです!(笑)」<インタビュー・後編>
「冴えカノ」のおかげで、女性ともよくしゃべるようになりました(笑)
――タイトルロール後のシーンで、大人へと成長した倫也たちの姿が描かれたことについては、いかがでしたか?
松岡禎丞:うれしかったですね。こういうのを本当のエピローグって言うのかなと。とはいえ、初めて見たとき、タイトルロールが流れ終わった直後に “if”の展開が始まった瞬間は、ゾッとしましたけどね(笑)。いやいや、あり得ないルートを描くのはやめて、と(笑)。ある意味ではバッドエンドですからね(笑)。もし世界線が違っていたら、ああいう未来もあったかもしれない。きっとお客さんも、最初に見たときはビックリしたんじゃないでしょうか。
――その後、現実に戻って登場人物全員がワチャワチャした雰囲気で終わるのが、「冴えカノ」っぽくて、すてきですよね。
松岡:本当にそうですよ。みんなプロのクリエイターになって、また一堂に会してゲームを作ろうという。しかも、そこでみんなが相手にしているのはコミケではなく、世界ですからね。
――プロのクリエイターとなった倫也たちの物語も見てみたいと思いますか?
松岡:いえ、恐らくあの形で終わらせるのがベストなんでしょうね。
――松岡さんにとっては、2015年にテレビシリーズが始まってからの付き合いとなった「冴えない彼女の育てかた」ですが、これまでを振り返って、いかがでしたか?
松岡:滑舌がよくなりました(笑)。「冴えカノ」はセリフ回しが速いんですよ。当然ながら感情の乗せ具合も瞬時なので、その瞬発力がすごくつきました。感情の流れに任せて、セリフの意味合いを一度読み間違えると、全部崩れてしまうんですよね。かといって、セリフを文面通り、棒読みで言ったところで、見てくれている人たちの頭には絶対に入ってこない。ですから、ちゃんと理解した上で演じなければならない。その力は、「冴えカノ」のシリーズを通じても、すごく身についたと思っています。
あと、「冴えカノ」のおかげで、例えばアフレコ現場などで「あの人は今、何を考えているんだろう」といったように、人間をよく見るようになった気がしますね。それと、女性ともよくしゃべるようになりました(笑)。何しろこの作品の現場は、女性が圧倒的に多かったですから。
――劇場版のアフレコ現場の様子はどうだったんでしょうか。
松岡:現場では気持ちに余裕がなかったですね。セリフ数もカット数もものすごく多かったので、一度座ってしまうと緊張の糸が切れてしまいそうな気がして。収録している時は、ほとんど座りませんでした。女性陣は、「わ〜、何これ!」って言いながらお菓子を食べたりして、いつも通りにワチャワチャしてましたけど(笑)。
公開中
<スタッフ>
原作:丸戸史明(ファンタジア文庫/株式会社KADOKAWA)
キャラクター原案:深崎暮人
総監督:亀井幹太
監督:柴田彰久
脚本:丸戸史明
キャラクターデザイン:高瀬智章
制作:CloverWorks
配給:アニプレックス
<キャスト>
安芸倫也:松岡禎丞
加藤恵:安野希世乃
澤村・スペンサー・英梨々:大西沙織
霞ヶ丘詩羽:茅野愛衣
氷堂美智留:矢作紗友里
波島出海:赤﨑千夏
波島伊織:柿原徹也
【公式サイト】https://saenai-movie.com/
【公式Twitter】@saenai_heroine
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