“朝ドラ”で話題独占! 八郎を演じる松下洸平は超・実力派俳優
連続テレビ小説「スカーレット」(毎週月‐土朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)でヒロイン・喜美子(戸田恵梨香)の夫・八郎を演じる松下洸平。飾らず清涼感あふれる好演に、SNS上で「#八郎沼」が話題になるなど、ことし注目度ナンバー1の存在だ。
「#八郎沼、検索しました。面白いですね。八郎がここまで皆さまに愛していただける役になるとは想像していなかったので、僕もびっくりですし、うれしいです。だからこそ、僕自身にも八郎と同じくらい興味を持っていただけたらいいなと、今は八郎と二人三脚で頑張っています」
ゆっくりと穏やかなトーンで話す口調は、八郎そのもののよう。
「目の前のことに一生懸命になり過ぎてしまう癖があって、そこは八郎に似ていますね。でも彼の陶芸家らしくいちずに答えを追求する頑固な面は、僕にはあまりないかも。俳優はどの現場でも共同作業なので、協調性は常に必要で、あまり一人で追求し過ぎると周囲に迷惑を掛けてしまうこともあります」
歌って絵を描くペインティング・シンガーソングライターとしてキャリアをスタート。その後ミュージカルから俳優の道に入り、舞台で10年経験を積んできた苦労人だ。
「"朝ドラ"のオーディションも4回目でようやく受かりました。そうした挫折から得るものも大きかったので、今はいい経験だったな、それも八郎役に出合うためのものだったのかなと思います。心が折れかけたときもたくさんあったけれど、やっぱり出たかったんですよ"朝ドラ"に(笑)。モノを作る人間として、一人でも多くの方に見てもらいたいっていう夢は、消せなかったんです」
一躍"有名人"になった今も、マイペースな雰囲気をまとう。
「まだ全然普通に街を歩けますし、全然気づかれない(笑)。このペースは今後も変わらないでしょうね。俳優をしながら、音楽や絵など、いろいろさせてもらってますけど、どれか一つに絞ると発想が凝り固まってしまうのかなと。それぞれの活動が循環して新しい発想につながる気がするので、全部ひっくるめて松下洸平として存在できたらと思います」
取材・文=magbug