海月姫のあらすじ
【最終回】完全に覚醒モードに入った月海は、ハナガサクラゲのドレスを完成させた後も続けざまにオキクラゲのドレス制作に移る。そして蔵之介は、クラゲのドレスをファション誌のコンテストに応募し、業界の注目を集め、華々しくオリジナルブランドを立ち上げ、天水館存続のために資金源を調達するという起死回生の策を尼〜ずたちに提案する。果たして、蔵之介の妄想にも近い、そんな突拍子もないアイデアで、蔵之介と“尼〜ず”たちは天水館を守ることはできるのだろうか…?
クラゲのドレスを作るため材料を買い込み天水館を訪れる蔵之介。何も考えず月海に布を切らせ、千絵子に縫ってもらうのだが、出来上がったものはクラゲには程遠い安っぽいスカートだった。しかし、その失敗作を見た月海が突如覚醒し、ものすごい集中力で手直しを始める。見る見るうちにクラゲに近づいていくスカート。だが、修の話題が出た途端、月海の覚醒は解けてしまう…。その間にも天水地区の再開発計画は着々と進行していた。月海の事を思いながらも、修は未だに稲荷に振り回されていた。不安定な修を見かねた慶一郎は、無理矢理任務を命じ、修を海外へと旅立たせる。ちょうどその頃、天水館の建物が解体工事用のブルーシートで覆われてしまい…!?
月海が大切に思っている、亡くなった母のクラゲドレスの話を聞いた蔵之介。それは幼い頃の自分の母の思い出と重なり、クラゲドレスを一緒に作ってひと儲けして天水館を買おうと月海を誘う。一方、花森のミスからあっさり探偵に尾行されていることに気付いた修は、今後自分につきまとわないことを条件に、稲荷の本当の目的である父の慶一郎と会わせるため、稲荷を鯉淵家に連れて行くことに…。しかし、鯉淵家の門前で、修たちと月海たちが鉢合わせてしまう。稲荷は、修と自分は心まで結ばれたとうそぶき、以前撮った偽装証拠写真までチラつかせる始末。それを知った月海はショックのあまり天水館に逃げ帰り、再び自分の殻に閉じこもろうとするのだった。
天水館購入資金を稼ぐためフリーマーケットへの出店を思いついた蔵之介は、天水館の納戸から昭和レトロで金目のものを探し当てることに成功する。アフターに改造した月海とフリマに参加する蔵之介だったが、蔵之介の発掘した商品は全く売れず、その代わりに意外なものが売れてしまう…。一方、修の様子がおかしいことを察した父の鯉淵議員は、運転手の花森の口を割り修に近づく女性の存在を知る。その女の素性を調べる様鯉淵議員に命じられた花森は、友人で探偵をしている杉本に調査を依頼し修の尾行を開始するのだが…。
天水館の買収を進めるべく“尼〜ず”たちへ挨拶に訪れる稲荷。突然のディベロッパーの来襲にとっさに身を隠す“尼〜ず”たちだったが、お土産に釣られつい姿を現してしまう。ちょうど、そこに偶然現れた蔵之介は、差出された名刺で稲荷の素性を知る。そして天水館を守るため勢いにまかせて自分たちが天水館を買うと稲荷にタンカを切り、彼女を追い返してしまう。その後、稲荷は修に会い揺さぶりを掛ける。酔っとはいえ、全く身に覚えのない修は、あの夜何があったのか稲荷にを問いただす。すると稲荷は携帯を取り出し、ある写真を修に見せるのだった…。