BAKUMATSUのあらすじ
刻の奔流の中で無限斎の正体を目の当たりにした高杉と桂。目指すは決戦の地、巨城スサノオ。いつものごとく高杉を諌める桂と、坂本、慶喜らの姿があった。一方、城内では近藤たち新撰組も各々に動きを見せる。さらに、時辰儀からはまるで「意思」を持つかのように、不気味な瘴気が黒く立ち上り始める。そんな中突如スサノオ城に轟音が鳴り響き渡り―。今、激動を生きる志士たちのイキザマを懸けた戦いが、ついに最終局面を迎える!
獄門島での勝負の後、突如宙に浮かび光を放った晴明の身体。光の奔流に飲み込まれた高杉が目を覚ますと、そこは安政五年、萩の城下町だった。吉田松陰をはじめ懐かしの同門生・久坂玄端、伊藤俊輔らに再会する。一方、同じく光に飲み込まれた桂は、その中で晴明に出会う。そして高杉は再び刻を超え、安政六年、吉田松陰の処刑瞬間に飛ばされてしまう。今なら松陰先生を救える、だがそれでは無限斎と同じ――葛藤に揺れ動く高杉の前に現れたのは。
ついに晴明を発見した、近藤・沖田・斎藤。棺に入った晴明を連れ、飛行船に乗り込むも嵐に襲われ、不時着を余儀なくされる。たどり着いたのは、反逆者や罪人を収容するために無限斎が作った、琵琶湖に浮かぶ囚人だらけの島、獄門島だった。そこで“黒ヘビ”と名乗る謎の男に導かれ、危機を脱した近藤達。男の正体は、無限斎によって飛行船から落とされ先に入島していた、高杉晋作だった。島から脱出するため、手を組むこととなった4人の運命は!?
慶喜たちは、「琵琶湖の西で、晴明が見つかった」という知らせを受け、救出のため目的地へ急ぐ。無限斎の配下になることを決めた近藤と袂を分かち、新撰組を去った山崎だったが、運命に導かれるように近藤と再会する。一方、対からくり人形装置を完成させた高杉と桂だったが、アジトに戻ったところ、土方ら新撰組に突入・捕縛されてしまう。飛行船の中で目を覚ました高杉の前には、無限斎の姿が―。
広大な池に囲まれた金色の舎利殿“金閣寺”。坂本は以蔵とそこに無限斎を呼び出し、とある大胆な取引を持ちかけていた! だがそんな坂本らを抹殺するため、秘密裏に迫る沖田・斎藤ほか新撰組の影。無限斎は、坂本がちらつかせる“時辰儀の力”を試すため、新撰組を使って以蔵を人質にし、そして無慈悲にも真っ逆さまに池へと沈めてしまう――。薄れゆく意識の中、以蔵は走馬灯のように坂本との過去を想起する。