魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、 転生して子孫たちの学校へ通う〜のあらすじ
「…ほう。なかなか歯ごたえのある者もいるようだな」。学院別対抗試験第2戦が開始された。ハイネたちに敗北したリーベストの悔恨を引き受け、アノスたちは勇者学院の面々と対峙(たいじ)する。作戦は必要なら考えると、莫大(ばくだい)な魔力を用いて、正面から相手をたたきつぶしに行くアノス。たが、都市を覆う結界「デ・イジェリア」と、少女・ゼシアの聖剣エンハーレの斬撃によって攻撃は防がれてしまう。そして次なる攻め手に欠ける状況下で、ミーシャがある打開策を提案する。
「――あとは俺に任せておけ」。アノスたちは勇者学院との学院交流初日を迎えた。しかし“学院交流”とは名ばかりで、勇者学院の面々は、歓迎ムードとは程遠い雰囲気。魔王学院三回生首席のリーベストが魔法の発動に失敗すると、勇者学院の面々はくすくすと笑い声を漏らす。不愉快そうに表情を歪める魔王学院の生徒たち。そんな状況をアノスの一言が切り裂く。「――相変わらず、わなを仕掛けるのが好きだな、人間は」。学院交流は、不穏な雰囲気で幕を開けた。