本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第三部のあらすじ一覧
不当な契約を迫る神殿長とビンデバルトに、魔力を暴走させたマイン。現れたフェルディナンドは、ビンデバルトと対戦する。さらに一同のもとへ、ジルヴェスターとカルステッドも来た。神殿長とビンデバルトは、自分たちに刃向かったマインに、罰を与えてほしいと言う。一同の裁定が行なわれる。そして、マインは大切な家族に、決断をしたことを告げる。
門番のミスで、他領の貴族の馬車が町に入りこんでしまった。マインが狙われていることを知っているギュンターは、マインを守るために奮闘する。しかし、謎の男たちに襲われてしまうマイン。ジルヴェスターの言葉を思い出し、黒いお守りに血判を押すが、状況は何も変わらない。そんな中、マインを狙う者たちが、ついに牙を剥く。そして、ディルクも巻き込んだ神殿長たちの陰謀が明らかになる。
ハイディの工房からの帰り道。非常事態を知らせる鐘が鳴り、救援信号が光り、不安になるマイン。状況がはっきりするまで、マインは安全のため、家に引きこもることになった。束の間の家族との時間を過ごすマイン。ようやく外出を許されたマインが神殿へ行くとそこに、ディルクの姿はなかった。そしてマインに、さらなる危機が襲いかかる。
幼いディルクが、高熱を出してしまった。ディルクを可愛がり、親身に面倒を見ていたデリアは、心配だ。症状を見て、ディルクが身食いではないかと気づいたマイン。フェルディナンドと相談の末、ディルクを守るために、身食いであることを隠して育てることにする。マインは、ハイディと共に色インクの実験を進めながら、神殿でディルクの世話をしていた。
久しぶりに家に帰ったマイン。弟のカミルが生まれ、これまで以上に本を作ろうと決意するマインの前に、強力な助っ人が現れた。インク職人のハイディで、好奇心旺盛で研究熱心で、マインと気が合い、色インクの開発が始まった。試行錯誤を繰り返すマインとハイディ。そんな中、神殿では捨て子の赤ん坊、ディルクの面倒を見ることになった。
祈念式を終え、マインたちが神殿に帰って来た。ジルヴェスターは、孤児院や工房を見たいと、マインを案内係に任命。聖典絵本を作る様子を見て回る。去り際、ジルヴェスターはマインに、「いざという時のお守りだ」と、黒い石のついたネックレスを渡す。一方、ジルヴェスターと共に本作りの様子を見たフェルディナンドは、マインの技術は歴史を変えてしまうと、危機感を募らせる。
祈念式へ向かうマインたち。そこへ、ジルヴェスターという青色神官が現れる。自由奔放なジルヴェスターにからかわれ、戸惑うマイン。ジルヴェスターを牽制しながら各地の農村を回り、祈念式を立派に務める。マインたち一行は、以前からマインに興味があるというゲルラッハ子爵のもとを訪れることに。だが、その日の夜事件が起こってしまう。
マインの護衛として騎士のダームエルがつくことになり、出歩くことができるようになったマインは、図書室に行けると喜ぶ。奉納式を行ない、小聖杯に魔力を満たす職務を果たしながらも、下町へヨハンに注文していた品を受けとりに行く等、本作りへの情熱は忘れない。そして春が近づき、家に帰れる日を心待ちにするマインに残酷な事実が告げられる。
神殿で冬籠もりをすることになったマインだが、早々にホームシックになってしまう。さらに、ベンノとフェルディナンド、カルステッドとの会談では、ヴォルフが危険な人物で貴族とも繋がりがあることが判明。不思議な知識と強大な魔力を持つマインは、貴族たちからも狙われる存在だった。危険を回避するためにフェルディナンドが決断を下す。