そう言えるのは、そのための準備をしてきた自負があるからこそ。古田曰く「演劇をやろうと思ったのが小学生の時なんです。“武器”を持っておかないといけないなと思って、音楽をやり始めて、ダンスやり始めて、格闘技をやり始めていつでもできるようにしておいたら、最終的にはミュージカル俳優になれるんじゃないかな、って思ったんですよね」と、さまざまな基礎を習得してきたという。
林先生が「とっても計画的な、正しい方向に努力されたんですね」と唸ると、古田は「そうですね。中・高・大学とレッスンしかしてないです」と、徹底的に基礎固めに打ち込んだ日々を振り返った。
経験に裏付けられた「基礎をやっといた方が面白い」
舞台で華やかな活躍をする一方、実は34歳の頃にドラマ「池袋ウエストゲートパーク」(2000年)に出演するまでドラマや映画など映像作品への出演は少ない。当時は「舞台は役者のもの、映像は監督のもの」という思いから「ドラマに興味がなかった」という。
そんな中でも、「池袋―」をはじめ宮藤官九郎脚本作品にはたびたび出演している。宮藤が脚本を担当した連続テレビ小説「あまちゃん」(2013年、NHK総合ほか)では、音楽プロデューサー・荒巻太一を熱演。踊るシーンで誰よりもキレのあるダンスを見せた。
林先生がそのことに言及すると「僕、もともとデビューがダンサーなんです、俳優じゃなくて。ぽっちゃりしたおじさんがちょっとキレ気味の踊りを踊ったら面白いじゃないですか。そういうのは“武器”だと思うんで」と語るなど、若い頃に身につけたスキルは今も役立つ。「若いやつらには、無駄かもしれないけど基礎をやっといたほうが面白いぞって言いますね」と、後輩たちにも基礎の大切さを説いているという。
舞台に立つことについての自身の思いを率直に語った古田。インタビューを終えた林先生は「本当の意味でのプロフェッショナル」と感嘆。「努力のかけらを決して人に見せない本当のプロだっていうのを見せつけられた」と、古田のプロ魂に感じ入っていた。
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ヴィレッヂ