裸でおでこを合わせながら「一番愛してる」という2人に涙腺崩壊
浩一が満を抱きすくめて「みっちゃん、俺たぶん、もう…」と泣くと、満はその先の言葉を察してうなずく。浩一は「嫌だよ、こんなに大好きなのに、嫌だよ」と泣きじゃくりながら、ごめんと謝る。何も悪くないのに満を残して逝かなければいけない浩一に涙があふれてくる。
満が向き直っておでことおでこを合わせると「浩一、大丈夫、俺、忘れないから。俺が死ぬまで決して忘れないから」と言うと、浩一はさらに大泣きする。裸でおでこを合わせながら「一番愛してる」を言い合う2人には、もう涙腺崩壊。満の「俺が死ぬまで一番」の言葉に声を詰まらせながら「ありがと」と絞り出す浩一に、こちらも号泣するほかない。
満がもう泣くなよと言って2人で見つめ合い、「ほら」と満が言うと浩一から唇を寄せてキスした。何度もキスする2人。雨の音が響いている。「みっちゃん、しよう」と浩一が力を込めて言ってもう一度キスし、「俺たちはこの晩、なんどもキスをし、ひとつになった」と満の言葉でこのシーンは締められた。
美しく尊い場面だが、こんなに切ないベッドシーンが今まであっただろうか。しっかりと2人が愛し合っていることが伝わり、最初で最後となることが辛くて涙が止まらない。「ひとつになった」のセリフのときには暗転し、それまで聞こえていた雨音も消えて無音となり、ひとつになったことの重みが感じられて、さらに滝涙となった。
原作では雪の季節の物語だが、放送時期を考慮したためか雨に変更され、雨のシーンが多く用いられていたのも効果的で、とても印象に残った。
構成・文/牧島史佳