コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、かくたすずさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「明日平日だよ」だ。5月2日時点で1.6万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者のかくたすずさんに制作の背景を伺った。
正反対の新入社員2人が繰り広げるラブストーリー
ある会社の入社式後に行われた同期の飲み会で田中と善財は出会う。
田中は人見知りで、1人で飲んでいる所に幹事で人気者の善財は話しかけてくる。
そんな善財の顔がタイプだと思った田中は「僕と話しても面白くないだろうに…」と内心思いながらも2人で並んで飲んでいた。
そして酔っぱらった善財は、田中に抱き着き誰かと間違えている様子。周りからも「連れて帰ってやって～」と言われ、仕方がなく田中は善財をビジネスホテルに連れて行った。
そこで目覚めた善財に、怪しいものではないと説明しようとする田中に対し「田中くん」と、ちゃんと名前を憶えていた善財。
今作は、そんな真面目で人見知りな田中と天然で人気者の善財という同期の２人が繰り広げるラブストーリーだ。
実際に漫画を読んだ人達からは「わかりみ尊み尊死しかけた…」「心があったかくなる感じ」「どちゃクソ良い」「良き……」といった声があがっている。
今回は、作者・かくたすずさんに『明日平日だよ』の制作について話を伺った。
作者・かくたすずさんの創作背景とこだわり
――「明日平日だよ」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
SNSで、会社員の２人を描き始めたのがきっかけです。
自分も今は会社員をしていて、知人と会社員生活について話す機会があり、その中で「後輩力みたいなものってあるよね」という話題がありました。気が利くのも後輩力かもしれないけど、腹を見せられるのも後輩力だよね…という話が印象に残っていました。
そういう２人がいるとしたら、たぶん正反対な２人なんだろうなぁと想像して、マジメそうな田中と、人懐っこい善財という新入社員２人を主人公にしました。
――「明日平日だよ」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか？
両片想いのもどかしさを楽しんでいただけたら嬉しいです。
SNSで描いていたものなので、雑誌の連載と違っていつ終わっても自由だったのですが、早く完結させるために無理やり2人をくっつけるのはやめようと思いながら描いていました。
――普段、ストーリーやキャラクター設定はどのような所から着想を得ることが多いですか？
身の回りの人と話したりして、面白いと思ったことを取り入れたりしています。
今作の2人も、例えば人口が多い苗字で被りがちだったり、逆に珍しい苗字だったりというのは、会社の身の回りの人を参考にしました。
――今作はSNSで多くの反響がありましたが、特に印象に残っているコメントなどあればお教えください。
私のほうで「どうしてもこれを理解してほしい」ということはなく、どんな感想も嬉しいです。
単行本の中では、ストーリーの途中に2人が「明日平日」とタイトルのフレーズを言うシーンがいくつかあって、それぞれ違う意味になっていることを楽しんでいただけたのがよかったです。
――かくたすずさんの今後の展望や目標をお教えください。
今描いたBLがこの作品だけなのですが、描き始めてからBLにとてもハマって楽しく読んでいるので、これから色々なBLを描いていけたらなと思います。
――最後にかくたすずさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
明日が平日で、仕事や学校が大変かもなぁと思う日に、少しでも元気になってもらえたら嬉しいです。
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