次長課長・井上、ゲームのせいで失恋するのは「必ず通る道」!? 吉本興業がesports事業に本格参入
3月7日、「吉本興業eスポーツ事業概要発表記者会見」が開催され、次長課長・井上聡といったよしもとのゲーム好き芸人や、よしもと所属のプロゲーマー3名が、報道陣の集るヨシモト∞ホールに登場した。
「eスポーツ(esports)」とは、コンピューターゲームやビデオゲームの対戦をスポーツ競技として捉えた「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称。近年、オリンピックでも正式種目化が取り沙汰されるなど、競技人口やオーディエンス、優勝賞金、市場も世界的に拡大の一途をたどっている。
こうした状況の中、日本でのeスポーツは遅れがあったものの、今年2月1日に一般社団法人「日本eスポーツ連合」が設立。4月にスタートする芸能人女子eスポーツクイーン決定戦「EQリーグ」は、ホリプロ、オスカープロモーション、サンミュージックなどの芸能事務所が参加することでも注目を集めている。
そしてこのたび、吉本興業株式会社がeスポーツ事業に本格参入することを表明。プロゲーマーの発掘、育成、ゲーム実況の配信、各劇場などでのイベント開催など、よしもとグループ全体でeスポーツを盛り上げていく。すでにフィリピンを活動拠点に、「Dota2」部門で世界一を目指す「よしもとデトネーター」など、4つのプロチームからなる「よしもとゲーミング」も発表されている。
今回の会見は、eスポーツの支援を行う会社も設立しているロンドンブーツ1号2号・田村淳がMCを務め、ゲーム好き芸人を代表して、「モンスタハンター」シリーズのヘビーゲーマーとしても知られる次長課長・井上聡をはじめ、トータルテンボス・藤田憲右、しずる・池田一真、パンサー・菅良太郎の4名と、プロゲーマーとしてよしもとと契約を交わしたジョビン、裏切りマンキーコング・西澤祐太朗、小池竜馬の3名が集結した。
プロゲーマーがこれまでの経歴を語る中、並行して芸人活動も継続する西澤は、「スプラトゥーン」を発売日からプレイし続けているとして、没頭するあまり「同棲していた彼女と別れました」と告白。これを聞いた井上は「なるよね。必ず通る道」と大きくうなずき、淳も「私とゲーム、どちらが大切なの?…って、愚問中の愚問ですね(笑)」と同調した。
また、「コールオブデューティ」シリーズを得意とする小池は、マケレレというコンビで芸人活動をしていたものの、プロゲーマー契約を交わす際、よしもと側から「相方が足を引っ張るのが心配」「解散してほしい」と迫られ、コンビを解散したそうで、「相方がかわいそう」と藤田が同情するも、淳は「世の中が動くときは、犠牲者が出ますからね(笑)」とフォローした。
その後、対戦型格闘ゲーム「ストリートファイターV アーケードエディション」を使い、本物の格闘技でもチャンピオンとなった経験を持つジョビンとゲーム好き芸人が対戦するも、両者の実力差は歴然。アクション性のないアドベンチャーゲーム「シルバー事件」を好きなゲームに挙げた池田は、「倒せばいいんでしょ?」と意気込んだが、一度もダメージを与えることなくパーフェクトで完敗した。また、ライフゲージが3倍ほど有利なハンデ戦でも敗北してしまった藤田は、「もっと笑いがあると思って、スベったときのために…」と、「ドラゴンクエスト」シリーズでの防御の呪文“フバーハ”と書かれたTシャツを誇示し、笑いを誘った。
質疑応答へ移ると、「技術を向上させるためにしている日ごろのトレーニングは?」との質問に、西澤は「強い知人と対戦を重ねること」と「プレイ動画を見ること」を挙げ、一同を「へぇ」と感心させていた。
今後、eスポーツ界やプロゲーマーの活躍はもちろん、よしもと発信によるゲーム好き芸人やゲーム関連イベントなどにも注目が集まりそうだ。
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取材・文=佐藤ろまん