杉咲花演じる派遣社員のアタルこと的場中(まとばあたる)が、他人の“あらゆることが見える”占い能力を駆使し、周りの正社員たちが抱える悩みを解決していくさまを描く、新“働き方改革”ドラマ「ハケン占い師アタル」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)。
ザテレビジョンWEBでは、同ドラマの出演者によるリレーインタビュー連載を実施している。
リレー連載の5回目は、アタルが働くDチームの主査・上野誠治を演じる小澤征悦が登場。自身が演じる役柄や杉咲の印象、今回演出も手掛ける遊川和彦の脚本についての魅力などを聞いた。
遊川さんって、実はシャイなんです
――今回、演じる上野は入社23年目のベテランですが、ちょっと問題のある役どころですよね。
上野は10年前に大きなイベントを成功させて軌道に乗りかけたんですが、その後結果を出せずに降格して。それでもその時の栄光を忘れられないので、部下に対して自分がいかにすごかったかっていうことを語るんです。
自慢話をしたり、自分の境遇に対する愚痴を言ったり、すぐ「最近の若いやつらは」みたいなことを言ったりするような人物ですね。
――そんな上野を演じるに当たって、何か役作りはされましたか? また、共感できる部分はありますでしょうか?
実はオファーを頂いた時、脚本・演出を務める遊川さんから「上野は僕自身をイメージして書いたんだ」と言われて。遊川さんって、口うるさいけど、実はシャイ。本当に才能がある方なんですが、人に伝える時に、悪気も何もなく攻撃口調になってしまうところがある方なんですね。
僕は今回、遊川さんとご一緒するのが2回目で、性格も存じ上げていたので、すごく腑に落ちました。上野のセリフを読んでいると、「あ、なるほど。(遊川さん自身ということが)分かるな」と。
“遊川さん”という大きなキーワードがあったので、そういった意味での共感はありました。目の前にご本人がいるのも、演じやすいですね。
でも、キャラクター的には、僕は共感できないことの方が多いかな。上野は仕事が終わった後に後輩を連れて飲みに行くシーンが多いんですけど、そこで酔っ払うとくだを巻いて「だからおまえらはダメなんだよ」みたいなことを言うんです。
僕自身は、酔っ払ってテンションが上がらないので、よく分からなくて(苦笑)。あと、自分が過去にやったことにも、こだわらない性格ですしね。