初舞台で二人に共通点が
――お互いの印象を教えてください。
しゅはま:ちょうど昨日の稽古が愛依ちゃんのダンスシーンだったんですけど、まだ振り付けは決まっていない段階で、ダンス部役の3人各々がとりあえず踊っている体でラフに動いていたんです。ですが、愛依ちゃんはさすが元チア部。足がきちんと上がっていましたね。ただ足踏みしているだけなのに、後ろに向けての足の蹴りが全然違う(笑)。
福田:雰囲気を作るために動いたらそうなっていたみたいですね(笑)。
しゅはま:愛依ちゃんはとにかく元気があって、物怖じしなくて、ぶつかっていく感じがすごく良いなと思いました。私は若いときは頭でごちゃごちゃ考えちゃって、やりたいと思ってもすぐに飛び込んでいけないタイプだったので。
これからも考えずにどんどん体当たりでやっていくと良いと思います。考えないでやって怒られたら、ごめんねって言っておけば大丈夫。若さの特権ですよ。
福田:(笑)。私は、こうやって間近でしゅはまさんの演技を見られる機会をいただけて、とても勉強になっています。先ほど自分には表情の勉強が必要だと話しましたが、しゅはまさんの表情の変化は本当に繊細で、特に物語のラストに向かうとてもすてきなシーンがあるんですけど、稽古のたびに心からジーンと感動しちゃって、本番を見ているような感じになります。
演出の堤(泰之)さんが指示を出すと、それに呼応してすぐに別のお芝居に変えられる姿も尊敬しかありません。しゅはまさんの初舞台は19歳で堤さん演出ということですけど、私も今回19歳で堤さん演出の作品で初舞台になるので、いつかまたしゅはまさんのようにご一緒できるように頑張らないとな、と思います。
しゅはま:45歳になったらまた堤さん演出作品に出演してね(笑)。
稽古を見ているだけでも面白い
――最後に、「バレンタイン・ブルー」の見どころについて教えてください。
しゅはま:私も含め出演しているみんなが、無名とまではいかないけど、なかなか「ああ、あの人だね」と言われるほどにはなれていないのかな、と思うところもあるんです。
でも、稽古を通して出演者それぞれを見ていると、俳優としてすごく素晴らしいメンバーが集まっているので、出演者で選ぶのではなく、作品そのものを見にきてほしいなと思います。すてきな内容ですし、俳優陣は向上心があって毎日新しいことにチャレンジして、稽古場の中がどんどん進化していっていますしね。見てもらえれば、絶対に「もう一回見たい」と思えるような舞台になっています。
福田:私は初舞台で全然分からないことだらけなのに、毎回稽古を見ていて面白いし、毎日進化していくのが楽しくて、作品やスタッフ、キャストへの愛もどんどん増えていっています。みんながより良いものを作ろうと団結している雰囲気が本当に素晴らしくて。その成果を18日からの本番でお届けできればと思っています。
2月18日(火)~25日(火)
会場=東京・博品館劇場
出演=前島亜美、久保田秀敏、武子直輝、日比美思、飛鳥凛、出口亜梨沙、中﨑絵梨奈、行徳智仁、會田海心、近藤廉、髙橋果鈴、福田愛依、髙石あかり、しゅはまはるみ、西ノ園達大
作・演出=堤泰之
公式サイト=http://no-4.biz/valentineblue/