脚本賞は「俺の話は長い」金子茂樹氏 「尋常じゃない」セリフ量に生田斗真の“反撃”も 【ドラマアカデミー賞】
打ち上げでは生田から“反撃”も
――第1話の完成披露試写会で生田さんが「第4話ぐらいからセリフが増えた」という発言をしていましたが、そこも完成したものを見て、増やしていったんですか?
意図的に増やしたわけではないです(笑)。第2話ぐらいの撮影の時に、斗真くんに電話で「セリフの量が尋常ではない」と言われて、「これからも増えていくからね」と伝えていたんですけどね…。本当に意図的ではないのですが、申し訳なかったなと思っています。しかも第8、9、10話は、撮影の2、3日前に脚本を渡すという状況になってしまって…。あの日数で、あの分量を頭に入れられるのは本当にプロだなと思いました。
ただ、打ち上げの日、斗真くんに「今日、どのツラ下げてきたの?」と言われまして…。愛のあるイジりだと思っていたんですけど、その後、二人だけの時にも言われたので、結構本気だったのかもしれないです(笑)。本当に申し訳ないなと思いますし、本当に素晴らしかったと思います。文句のつけようのないお芝居でしたので。
――1時間の枠で、30分の2本立ての形にしたのは、どんな思いから?
第1話のすき焼きの回のプロットを見たプロデューサーの櫨山(裕子)さんから出た案なのですが、もともと僕自身も決められた枠の中でこれまでにないアプローチができないかと常々考えていたので、賛同したんですけど、これが本当に大変で! 1時間に2回オチを作らないといけないわけで、本当に苦しめられました。オチもネタも作る労力が2倍なわけで、こんなに大変だと知っていたら絶対やらなかったなと思います(笑)。
――毎回、ヘリクツを作り上げるのも大変だったのでは?
いや、そこはそんなに。もともと僕が理屈っぽいので、僕の中に満の要素が結構あったんですよ。例えば、20代はほとんど働いていなかったり(笑)。なので、ヘリクツ部分の苦労はなかったのですが、理屈をこねるにもネタが必要で、そのネタを見つけることだったり、毎回家族にまつわる出来事を見つけていくことが大変でした。